シニア専任宣教師(在宅)   

シニア宣教師(在宅)

シニア専任宣教師として奉仕する場合、「赴任」と「在宅」では、以下の2つの大きな違いがあります。

①費用面の違い

在宅では、現在の生活費に追加の費用は発生しません。一方、赴任では、毎月最大 105,000 円の住宅費に加え、その他の生活費も自己負担となります。

②奉仕機会の違い

在宅では自宅からの奉仕となるため、奉仕できる機会が限られます。近隣でどのような奉仕の機会があるかについては、このページの「専任宣教師の機会の調べ方」をご確認ください。

求められる奉仕 

概要
シニア専任宣教師として、主に仕えるために時間を注ぎ,注意を傾けることが奨励されています。伝道の割り当てはさまざまですが、時間を有効に使うことを忘れてはなりません。オフィスや神殿で奉仕する宣教師にとっては、夕方や週末が、新会員、不活発な会員、またはパートメンバーを訪問する良い機会となります。主な割り当てに加えて、指導者(伝道部会長、神殿会長、歴史史跡所長、地域会長など)から、他の分野での支援をお願いされる場合もあります。 

福音を分かち合う
シニア専任宣教師には、若い宣教師と同様の奉仕が求められているわけではありません。召しの割り当てには、福音を分かち合う機会、あまり活発ではない会員の再活発化、新会員の定着、YSAを強める、ステーク/地方部・ワード/支部における地元指導者への支援などが含まれる場合があります。 

召しの割り当てにかかわらず、会員や会員でない人と関わる機会はあります。イエス・キリストの証をどのように分かち合うべきかは聖霊が導いてくださいます。宣教師としての経験の中で、最も心に残る思い出の一つとなるのは、イエス・キリストの回復された福音について証する機会です。 

スケジュール 
シニア専任宣教師には、若い宣教師と同じスケジュールやペースで奉仕することは求められていません。日々の目標や活動スケジュールは柔軟に調整でき、体調や状況に応じて休息を取ることも可能です。 

伝道本部、訪問者センター、神殿などの召しの割り当てでは、役割に応じたスケジュールに従って奉仕する必要があります。メンバー・リーダー・サポートや自立支援サービスなどの役割では、シニア宣教師が自らスケジュールを立案し、奉仕を遂行します。 

毎日の習慣には、個人および同僚との聖文学習や、運動や、休息の時間を含めることが推奨されています。 

割り当てと個人の必要に応じて、準備の時間を自由に調整することができます。 

スキル 
これまでの人生、仕事、家庭、教会での経験を通して、必要なスキルはすでに備わっています。加えて、MTC(宣教師訓練センター)や現地での経験を通して、さらに訓練を受けることができます。また、割り当てに応じた特別な訓練も提供されます。 


奉仕条件

年齢 
シニア専任宣教師として奉仕することを推薦されるためには、40歳以上であり、18歳未満の扶養する子どもが同居していないことが条件となります。シニア専任宣教師には年齢の上限は設けられておらず、割り当てられた任務に対応できる健康状態であれば、年齢に関係なく奉仕することが可能です。 

就労 
専任宣教師として奉仕するには、主の御業および教会への完全な献身が求められます。奉仕期間中に引き続き就労が必要な場合は、奉仕宣教師としての召しを検討されるようお勧めいたします。 

健康 
宣教師として奉仕するには、十分な身体的、精神的、そして情緒的な健康が求められます。召しの種類や赴任先によっては、より厳格な健康要件が定められる場合もあります。ご自身の状況についてご不明な点がある場合は、地元の神権指導者にご相談ください。特定の健康状態に関する情報については、「医療上の考慮事項」をご参照ください。 

ふさわしさ 
シニア専任宣教師は、神殿のエンダウメントを受けており、現在有効な神殿推薦状を保持していることが求められます。 

奉仕時間
週に最低32時間の奉仕が可能である必要があります。ほとんどの任務では、週40時間以上の奉仕が求められます。 


同僚

シニア専任宣教師の夫婦は、通常、日中は常に伴侶と共に行動することが期待されています。一部の独身のシニア姉妹宣教師は、同僚とともに奉仕をしません。独身のシニア長老宣教師も、同僚とともに奉仕をしません。 

伝道の割り当てによっては、日中の一時的な時間に伴侶と別行動となる場合がありますが、夜間に離れて過ごすことはありません。また、伴侶を身体的および霊的な危険から守る責任があることを常に意識してください。

奉仕期間 

  • 夫婦宣教師: 6か月、12か月、18か月、または23か月を希望することができます。 

  • 独身宣教師:12か月、18か月、または23か月を希望することができます。 

※18ヵ月未満の奉仕期間をご希望され、海外での召しを受けた場合は、伝道地への往復の交通費をご自身でご負担いただくことになります。 

奉仕期間の延長 

現地での指導者(伝道部会長、神殿会長、歴史史跡所長、地域会長など)の承認が得られれば、奉仕期間を最長で23か月まで延長することが可能です。 


金銭的負担 

伝道の費用について 
伝道にかかる費用は、基本的に自己負担となります。ただし、国内で奉仕する場合や、国外で18か月以上奉仕する場合は、教会が伝道地への往復交通費を負担します。 

伝道期間中は、指定された金額を毎月ワードの宣教師基金口座に納めます。それ以外の費用(食費、日用品、伝道地での交通費、医療費、携帯電話の利用料、保険料など)はすべて自己負担となります。 

実際にかかる費用は、宣教師としての召しの内容、奉仕する地域、そして個人のライフスタイルによって異なります。夫婦で奉仕する場合、住宅費として10万5000円の上限が設けられています。 

経済的支援 
もし経済的支援が必要な場合は、まずご家族からの追加支援を求めてください。ご自身の資金と家族からの支援を合わせても十分でなく、シニア宣教師として奉仕することが困難な場合は、神権指導者と相談し、利用可能な選択肢について話し合ってください。 

一部の国では、ビショップ、ステーク会長、宣教師が毎月の納付額について協議します。指導者たちは宣教師の状況に応じた適切な経済的犠牲を勧めます。彼らは金額に合意し、それを宣教師推薦書に記録します。この金額は、地域会長会(宣教師管理部との協議のもと)が定めたシニア宣教師の最低金額以上でなければなりません。宣教師の母国に住む他の人々も寄付によって彼らを支えることができます。『総則ハンドブック』23.3.4.2参照。 

この件については、ビショップまたは支部会長と話し合うことができます。もし自宅を離れて奉仕することが経済的に難しい場合は、ビショップまたはステーク会長が自宅から奉仕する宣教師として推薦することもあります。 

税控除について 
宣教師基金への寄付や個人的な伝道活動にかかる費用は、税控除の対象となる場合があります。詳しくは、税理士などの専門家にご相談ください。 

負債について 
宣教師として奉仕する前に、すべての負債を完済しておく必要はありません。ただし、負債がある場合は、返済のための計画を立てるとともに、(該当する場合は)住居費や交通費をワードの宣教師基金に拠出し、伝道中の個人的な費用もご自身で負担できるように準備してください。 

リバースモーゲージ(自宅を担保にしたローン)を利用している場合は、どのくらいの期間、自宅を離れることができるかを、貸し手に確認してください。ステーク会長が宣教師推薦書を提出する前に、貸し手から書面での確認を取っておくことが推奨されます。 

什分の一と献金 
什分の一は、所属しているワードまたは支部に納めてください。通常、断食献金は奉仕している地域のワードまたは支部に寄付することが推奨されています。 

ただし、奉仕先の状況によって、現地で断食献金を納めることが適切かどうか疑問がある場合は、伝道部会長、神殿会長、歴史史跡所長、または地域会長にご相談ください。 

健康保険:要件 
宣教師として奉仕するには、十分な医療保険に加入している必要があります。適切な保険に加入していない場合、自宅を離れて奉仕することはできません。 

ほとんどの保険は自国での医療費には対応していますが、国外での医療費には十分な補償がない場合があります。現在加入している保険が教会の要件を満たしているか不明な場合は、**Missionary Medical(801-578-5650)**までお問い合わせください。Missionary Medicalが保険内容を確認し、教会の基準に適合しているかどうかを判断します。 

国内で奉仕する場合(日本を含む) 
日本のように国民健康保険制度がある国では、国内で奉仕する宣教師にとっては十分な補償とみなされます。 

海外で奉仕する場合 
国外で奉仕する場合は、その地域で有効な医療保険に加入している必要があります。この補償は、任意の保険会社を通じて取得することもできますし、**Senior Service Medical Plan(SSMP)**に加入することも可能です。 

伝道中に健康保険を解約することは、教会の方針に反します。保険を維持できない場合は、母国での奉仕に再配置されるか、宣教師としての奉仕を終了する可能性があります。 

健康保険:シニア宣教師医療プラン(SSMP) 
教会は、シニア宣教師向けに Deseret Mutual を通じて、Aetna International の医療保険を提供しています。この保険は「Senior Service Medical Plan(SSMP)」として知られています。 

SSMPは、米国市民に対して**最低限必要な医療保険(MEC)**を提供し、個人保険加入義務を満たすよう設計されています。また、他の国々の保険要件にも対応できるように設計されています。 

健康履歴や既往症に基づく加入制限はありません。 

保険の開始日は、宣教師の召しのレターに記載された伝道開始日であり、終了日は解任された月の末日です。 

伝道終了後も、最大60日間の移行期間の補償を受けることができます。ただし、この延長補償を希望する場合は、加入時に申請する必要があります。 

お問い合わせ先: 

加入前のご質問は:Missionary Medical(801-578-5650) 

加入後のご質問は:Aetna International(877-248-3608 または 813-775-0381) 

詳細情報は:www.dmba.com/ssmp にてご確認いただけます。 

※「Prospective Senior Service Medical Plan Members(SSMP加入予定者向け)」のリンクを選択してください。 

 


ご家族への配慮

遺言と信託 
予期せぬ緊急事態に備えて、ご自身の希望を明確にしておくために、遺言書の作成を検討しましょう。あわせて、法的および医療に関する代理権(パワー・オブ・アトーニー)を設定しておくことも重要です。 

また、生前信託(リビング・トラスト)の設立も検討するとよいでしょう。  

家族との連絡について 
シニア宣教師は、メール、電話、インターネット通話、ウェブビデオなどを通じて家族と連絡を取ることができます。頻繁に連絡を取ることが推奨されています。 

ただし、こうした連絡が宣教師としての責任や奉仕に支障を来たさないように注意してください。