求められる奉仕
概要
シニア専任宣教師として、主に仕えるために時間を注ぎ,注意を傾けることが奨励されています。伝道の割り当てはさまざまですが、時間を有効に使うことを忘れてはなりません。オフィスや神殿で奉仕する宣教師にとっては、夕方や週末が、新会員、不活発な会員、またはパートメンバーを訪問する良い機会となります。主な割り当てに加えて、指導者(伝道部会長、神殿会長、歴史史跡所長、地域会長など)から、他の分野での支援をお願いされる場合もあります。
福音を分かち合う
シニア専任宣教師には、若い宣教師と同様の奉仕が求められているわけではありません。召しの割り当てには、福音を分かち合う機会、あまり活発ではない会員の再活発化、新会員の定着、YSAを強める、ステーク/地方部・ワード/支部における地元指導者への支援などが含まれる場合があります。
召しの割り当てにかかわらず、会員や会員でない人と関わる機会はあります。イエス・キリストの証をどのように分かち合うべきかは聖霊が導いてくださいます。宣教師としての経験の中で、最も心に残る思い出の一つとなるのは、イエス・キリストの回復された福音について証する機会です。
スケジュール
シニア専任宣教師には、若い宣教師と同じスケジュールやペースで奉仕することは求められていません。日々の目標や活動スケジュールは柔軟に調整でき、体調や状況に応じて休息を取ることも可能です。
伝道本部、訪問者センター、神殿などの召しの割り当てでは、役割に応じたスケジュールに従って奉仕する必要があります。メンバー・リーダー・サポートや自立支援サービスなどの役割では、シニア宣教師が自らスケジュールを立案し、奉仕を遂行します。
毎日の習慣には、個人および同僚との聖文学習や、運動や、休息の時間を含めることが推奨されています。
割り当てと個人の必要に応じて、準備の時間を自由に調整することができます。
スキル
これまでの人生、仕事、家庭、教会での経験を通して、必要なスキルはすでに備わっています。加えて、MTC(宣教師訓練センター)や現地での経験を通して、さらに訓練を受けることができます。また、割り当てに応じた特別な訓練も提供されます。
奉仕条件
年齢
シニア専任宣教師として奉仕することを推薦されるためには、40歳以上であり、18歳未満の扶養する子どもが同居していないことが条件となります。シニア専任宣教師には年齢の上限は設けられておらず、割り当てられた任務に対応できる健康状態であれば、年齢に関係なく奉仕することが可能です。
就労
専任宣教師として奉仕するには、主の御業および教会への完全な献身が求められます。奉仕期間中に引き続き就労が必要な場合は、奉仕宣教師としての召しを検討されるようお勧めいたします。
健康
宣教師として奉仕するには、十分な身体的、精神的、そして情緒的な健康が求められます。召しの種類や赴任先によっては、より厳格な健康要件が定められる場合もあります。ご自身の状況についてご不明な点がある場合は、地元の神権指導者にご相談ください。特定の健康状態に関する情報については、「医療上の考慮事項」をご参照ください。
ふさわしさ
シニア専任宣教師は、神殿のエンダウメントを受けており、現在有効な神殿推薦状を保持していることが求められます。
奉仕時間
週に最低32時間の奉仕が可能である必要があります。ほとんどの任務では、週40時間以上の奉仕が求められます。
同僚
シニア専任宣教師の夫婦は、通常、日中は常に伴侶と共に行動することが期待されています。一部の独身のシニア姉妹宣教師は、同僚とともに奉仕をしません。独身のシニア長老宣教師も、同僚とともに奉仕をしません。
伝道の割り当てによっては、日中の一時的な時間に伴侶と別行動となる場合がありますが、夜間に離れて過ごすことはありません。また、伴侶を身体的および霊的な危険から守る責任があることを常に意識してください。
奉仕期間
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夫婦宣教師: 6か月、12か月、18か月、または23か月を希望することができます。
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独身宣教師:12か月、18か月、または23か月を希望することができます。
※18ヵ月未満の奉仕期間をご希望され、海外での召しを受けた場合は、伝道地への往復の交通費をご自身でご負担いただくことになります。
奉仕期間の延長
現地での指導者(伝道部会長、神殿会長、歴史史跡所長、地域会長など)の承認が得られれば、奉仕期間を最長で23か月まで延長することが可能です。
金銭的負担
伝道の費用について
伝道にかかる費用は、基本的に自己負担となります。ただし、国内で奉仕する場合や、国外で18か月以上奉仕する場合は、教会が伝道地への往復交通費を負担します。
伝道期間中は、指定された金額を毎月ワードの宣教師基金口座に納めます。それ以外の費用(食費、日用品、伝道地での交通費、医療費、携帯電話の利用料、保険料など)はすべて自己負担となります。
実際にかかる費用は、宣教師としての召しの内容、奉仕する地域、そして個人のライフスタイルによって異なります。夫婦で奉仕する場合、住宅費として10万5000円の上限が設けられています。
経済的支援
もし経済的支援が必要な場合は、まずご家族からの追加支援を求めてください。ご自身の資金と家族からの支援を合わせても十分でなく、シニア宣教師として奉仕することが困難な場合は、神権指導者と相談し、利用可能な選択肢について話し合ってください。
一部の国では、ビショップ、ステーク会長、宣教師が毎月の納付額について協議します。指導者たちは宣教師の状況に応じた適切な経済的犠牲を勧めます。彼らは金額に合意し、それを宣教師推薦書に記録します。この金額は、地域会長会(宣教師管理部との協議のもと)が定めたシニア宣教師の最低金額以上でなければなりません。宣教師の母国に住む他の人々も寄付によって彼らを支えることができます。『総則ハンドブック』23.3.4.2参照。
この件については、ビショップまたは支部会長と話し合うことができます。もし自宅を離れて奉仕することが経済的に難しい場合は、ビショップまたはステーク会長が自宅から奉仕する宣教師として推薦することもあります。
税控除について
宣教師基金への寄付や個人的な伝道活動にかかる費用は、税控除の対象となる場合があります。詳しくは、税理士などの専門家にご相談ください。
負債について
宣教師として奉仕する前に、すべての負債を完済しておく必要はありません。ただし、負債がある場合は、返済のための計画を立てるとともに、(該当する場合は)住居費や交通費をワードの宣教師基金に拠出し、伝道中の個人的な費用もご自身で負担できるように準備してください。
リバースモーゲージ(自宅を担保にしたローン)を利用している場合は、どのくらいの期間、自宅を離れることができるかを、貸し手に確認してください。ステーク会長が宣教師推薦書を提出する前に、貸し手から書面での確認を取っておくことが推奨されます。
什分の一と献金
什分の一は、所属しているワードまたは支部に納めてください。通常、断食献金は奉仕している地域のワードまたは支部に寄付することが推奨されています。
ただし、奉仕先の状況によって、現地で断食献金を納めることが適切かどうか疑問がある場合は、伝道部会長、神殿会長、歴史史跡所長、または地域会長にご相談ください。
健康保険:要件
宣教師として奉仕するには、十分な医療保険に加入している必要があります。適切な保険に加入していない場合、自宅を離れて奉仕することはできません。
ほとんどの保険は自国での医療費には対応していますが、国外での医療費には十分な補償がない場合があります。現在加入している保険が教会の要件を満たしているか不明な場合は、**Missionary Medical(801-578-5650)**までお問い合わせください。Missionary Medicalが保険内容を確認し、教会の基準に適合しているかどうかを判断します。
国内で奉仕する場合(日本を含む)
日本のように国民健康保険制度がある国では、国内で奉仕する宣教師にとっては十分な補償とみなされます。
海外で奉仕する場合
国外で奉仕する場合は、その地域で有効な医療保険に加入している必要があります。この補償は、任意の保険会社を通じて取得することもできますし、**Senior Service Medical Plan(SSMP)**に加入することも可能です。
伝道中に健康保険を解約することは、教会の方針に反します。保険を維持できない場合は、母国での奉仕に再配置されるか、宣教師としての奉仕を終了する可能性があります。
健康保険:シニア宣教師医療プラン(SSMP)
教会は、シニア宣教師向けに Deseret Mutual を通じて、Aetna International の医療保険を提供しています。この保険は「Senior Service Medical Plan(SSMP)」として知られています。
SSMPは、米国市民に対して**最低限必要な医療保険(MEC)**を提供し、個人保険加入義務を満たすよう設計されています。また、他の国々の保険要件にも対応できるように設計されています。
健康履歴や既往症に基づく加入制限はありません。
保険の開始日は、宣教師の召しのレターに記載された伝道開始日であり、終了日は解任された月の末日です。
伝道終了後も、最大60日間の移行期間の補償を受けることができます。ただし、この延長補償を希望する場合は、加入時に申請する必要があります。
お問い合わせ先:
加入前のご質問は:Missionary Medical(801-578-5650)
加入後のご質問は:Aetna International(877-248-3608 または 813-775-0381)
詳細情報は:www.dmba.com/ssmp にてご確認いただけます。
※「Prospective Senior Service Medical Plan Members(SSMP加入予定者向け)」のリンクを選択してください。
住居の手配
教会は、宣教師のために家具付きのアパートを用意し、光熱費や基本的なインターネットサービスの手配も行います。寝具(シーツや枕など)はご自身でご用意いただきますが、それ以外の基本的な家具やキッチン用品などはすべて備え付けられています。
ケーブルテレビや電話の契約については、ご自身で手配していただく必要があります。
住居および車両費用
夫婦宣教師の場合:奉仕先の地域に応じて、住居費(家賃、光熱費、家具など)が毎月、所属ワードの宣教師基金に請求されます。実際の費用が教会にとってそれ以上であっても、月額は最大105,000円を超えることはありません。
単身のシニア宣教師の場合:奉仕先の地域に応じて、住居費(家賃、光熱費、家具など)が毎月、所属ワードの宣教師基金に請求されます。
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一人暮らしの場合:最大52,500円
住居費および車両費の詳細は、召しのメールの書類一式に含まれています 。
教会提供の車両を使用する場合:所属ワードの宣教師基金に、月額18000円が追加で請求されます。車両を共有する単身の姉妹宣教師は、それぞれ月額18000円が請求されます。
献金について
宣教師として奉仕するにあたり、教会が提供する住居や車両の費用を補うために、所属ワードの宣教師基金の指定口座に献金を行います。
献金は以下の方法で行うことができます:
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銀行の「請求支払いサービス(Bill Pay)」を利用
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信頼できる家族による代行献金(所属地域にて)
渡航と費用
教会は、以下の条件を満たす場合に、伝道地への往復の渡航費を負担します:
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自国で奉仕する場合(奉仕期間に関係なく)
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外国で18か月または23か月奉仕する場合
一方、外国で6か月または12か月の奉仕に召された場合は、宣教地への往復の渡航費は自己負担となります。ただし、奉仕期間中に18か月または23か月に延長した場合は、帰国時の渡航費を教会が負担します。
飛行機での渡航について
伝道地への往復に飛行機を利用する場合、教会は契約航空会社のエコノミークラスの座席を予約します(宣教師管理部のガイドラインに従います)。それ以外の座席(アップグレードなど)をご希望の場合は、ご自身で調査・購入・管理していただく必要があります。
伝道地への渡航時に途中での寄り道(ストップオーバー)は認められていません。帰国時に寄り道を希望する場合は、伝道部会長、神殿会長、歴史施設所長、または地域会長と、解任の数か月前までに相談し、手配を行ってください。帰国時の追加の渡航費用は自己負担となります。
自家用車での渡航について
自家用車で伝道地へ向かう場合は、**移動距離に応じた日当(per diem)**が支給されます。この日当には、車両の運転費用、宿泊費、食費が含まれます。プロボMTCのオリエンテーション時に、Travel Officeから旅費の小切手が支給されます 。
単身宣教師の同行者に関する渡航
単身の宣教師が伝道地まで500マイル(約800km)以上の距離を車で移動する場合、教会は同行者の旅費を負担します。これには、伝道地までの移動費と、同行者の帰宅時の航空券が含まれます。
伝道終了時にも、教会は帰宅のために同行者を伝道地まで飛行機で派遣し、その旅費を負担します。
同行者は18歳以上である必要があります。
複数の同行者がいる場合でも、教会が旅費を負担するのは1名分のみです。
車両について
自国で奉仕する場合は、伝道期間中にご自身の車両を使用していただく必要があります。
一方、外国での奉仕において車両が必要とされる場合、夫婦宣教師には教会所有の車両が割り当てられることがあります。その場合、**燃料費と月額車両リース料(現在150米ドル)**の負担が求められます。
このような状況では、ミッションオフィスから詳細なガイドラインが送付されます。
デバイスについて
伝道地には、パソコン、携帯電話、その他のスマートデバイスを自己負担で持参することができます。
多くの場合、自国以外で奉仕する場合は、現地で携帯電話を購入する方が、自国の携帯電話と通信サービスを使用するよりも費用を抑えられることがあります。
スマートフォンをお持ちの場合は、アプリの使用やWi-Fi環境下での利用のために持参することをおすすめします。もしお使いの携帯電話が「SIMロック解除可能」であれば、現地で購入したSIMカードに差し替えて使用することも可能です。
インターネットについて
ほとんどの伝道地では、何らかの形でインターネットサービスが利用可能です。アパートや住居でのインターネット費用は、宣教師自身の負担となります。
住居やご家族の配慮
伝道中、自宅をどうするか
以下の選択肢を検討することができます:
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ご家族に自宅に住んでもらう
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自宅を賃貸に出す
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自宅を売却する
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自宅を空き家にする
どの選択肢を選ぶ場合でも、以下の点にご注意ください:
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伝道開始日を必ず確認し、伝道前に必要な準備や手続きが終わるようご注意ください。
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自宅を空き家にする場合、通常の保険では対応できないことがあります。保険会社によっては、空き家専用の保険への切り替えを求められることがありますので、事前に確認してください。
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海外に召された場合、ビザが必要になることがあります。ビザの申請・取得には時間がかかる場合があり、それによって渡航が遅れる可能性もあります。エリアオフィスの旅行課がビザを取得するまでは、自宅を離れないようにしてください。自宅の売却や賃貸を予定している場合は、引っ越しの時期を調整するか、ビザの取得が間に合わない場合に備えて一時的な滞在先を確保しておく必要があるかもしれません。
遺言と信託
予期せぬ緊急事態に備えて、ご自身の希望を明確にしておくために、遺言書の作成を検討しましょう。あわせて、法的および医療に関する代理権(パワー・オブ・アトーニー)を設定しておくことも重要です。
また、生前信託(リビング・トラスト)の設立も検討するとよいでしょう。
公共料金、保険、固定資産税について
自宅の公共料金、保険料、固定資産税などは、銀行や信用金庫のオンライン支払いサービスを利用して、自動引き落としの設定が可能です。多くの会社がオンライン明細やインターネットバンキングを提供しており、財務管理がより簡単になります。
なお、自宅を空き家にする予定がある場合は、必ず保険会社にその旨を連絡してください。
自宅の費用について
電気・ガス・水道などの光熱費、保険料、固定資産税などは、銀行や信用金庫のオンライン請求支払いサービス(Bill Pay)などを利用して、自動支払いの設定が可能です。
多くの会社では、オンライン明細やインターネットバンキングを提供しており、伝道中でも財務管理がしやすくなっています。
なお、自宅を空き家にする予定がある場合は、保険会社にその旨を必ず連絡してください。空き家となることで、保険の種類や条件が変更される可能性があります。
自宅の郵便物について
自国で奉仕する宣教師の場合、伝道地の住居に郵便物を転送することが一般的です。
一方、海外で奉仕する多くのシニア宣教師は、郵便物を信頼できる家族や財務管理を担当する人に転送するよう、郵便局に依頼します。
郵便物の転送先については、以下の点にご注意ください:
転送先が自宅のある州以外の住所で、長期間にわたる場合、その州での税務上の居住ステータスが変更される可能性があります。
この点については、財務アドバイザーや地元の税法に詳しい専門家に相談することをおすすめします。
家族との連絡について
シニア宣教師は、メール、電話、インターネット通話、ウェブビデオなどを通じて家族と連絡を取ることができます。頻繁に連絡を取ることが推奨されています。
ただし、こうした連絡が宣教師としての責任や奉仕に支障を来たさないように注意してください。
家族の訪問について
重要な家族のイベントがある場合は、一時帰宅の申請を行うことができます。これらの申請は多くの場合承認されますが、伝道部会長、神殿会長、歴史施設所長、または地域会長の許可が必要です。渡航費などの費用は自己負担となり、休暇は最大10日間までとされています。
また、伝道部会長または現地の教会指導者の許可があれば、近親者による訪問を受けることも可能です。ただし、宣教師としての責任や奉仕活動への支障は最小限に抑えるようにしてください。
扶養されている成人の子どもについて
特定の状況下では、扶養されている成人の子どもが奉仕宣教師として伝道に同行することが可能です。その子どもが奉仕宣教師として活動できる場合に限ります。
この場合、宣教師推薦書を提出する前に、ステーク会長が宣教師管理部に方針の例外申請を行う必要があります。申請方法についてはステーク会長が、宣教師管理部からの指示を電話で受けてください。
例外申請が承認された場合、扶養されている成人の子どもには奉仕宣教師としての召しのメールが発行され、シニア夫婦には、それぞれの宣教師の召しのメールが発行されます。
ペットについて
自宅を離れて奉仕する宣教師には、ペットの同伴は認められていません。
ただし、補助動物(サービスアニマル)の支援が必要な方が、宣教師としての奉仕を希望される場合は、奉仕宣教師としての機会を検討することが推奨されます。