BYUウィンドシンフォニー日本ツアー

ブリガム・ヤング大学吹奏交響楽団の日本ツアー

─福岡,東京,新潟,名古屋,大阪を訪れて公演と文化交流を行う

この5月,ブリガム・ヤング大学ウィンドシンフォニー(吹奏交響楽団)が,モンゴル,韓国,日本をめぐるコンサートツアーを行った。バンドディレクター・指揮者のドン・L・ピーターソン博士に率いられた50人は,日本においては5月16日の福岡公演(筑紫野市文化会館)を皮切りに,18日の東京(中野サンプラザ),20日の名古屋(名古屋青少年文化センター),21日の大阪(国際交流センター)の各都市でコンサートを行った。勇壮で重厚な響きの曲から,軽妙でユーモラスな曲,コーラスをフィーチャーした宗教曲やしっとり聴かせる曲まで幅広いレパートリーを披露し,各地で盛んな拍手を浴びていた。そのうちの2曲はクラリネット独奏とトロンボーン独奏であった。トロンボーン奏者のライマン・マクブライド君は全米トロンボーンコンクールの優勝者である。

コンサートの合間には文化交流活動も行われた。

5月15日,韓国から福岡空港に到着した一行はその足で,福岡県町筑紫郡那珂川町立岩戸北小学校を訪れ,5・6年生の児童と交流した。学生たちが小学校の校庭でバスから降り立つと,6年生の児童たちは教室のベランダから大きな声でハローと叫び,手を振って歓迎してくれた。

体育館での交流会で,学生たちは各楽器ごとに簡単な説明をし,短い演奏をする。アナと雪の女王のテーマ曲の演奏が始まると子供たちはとても喜び,被り物をしてダンスをしながらオーボエの演奏をしている学生たちを見ては笑いながら聴き入っていた。質疑応答ではたくさんの手が挙がり,「何曲くらい演奏できるの?」「音楽を始めたきっかけは?」といった子供らしい質問を投げかけていた。

5月18日に一行は東京の明治神宮を訪れた。明治神宮の権禰宜である伊藤守康氏の案内で,学生たちは広い参道を本殿まで歩き,玉串をささげて敬意を表した。神楽殿では,世界最古のオーケストラと言われる雅楽の演奏と神楽舞の神事に興味深く見入っていた。

また5月19日,新潟県の湯沢町sdにある公立の小中一貫校・湯沢学園を訪れ,児童生徒500人と交流するワークショップを開いた。吹奏交響楽で使われるおもな楽器と,音の出し方が紹介され,普段,湯沢学園の子供たちが演奏している音楽室の楽器(マリンバやチューバなど)も使って,学生たちの高い技量を披露した。

質疑応答では,英語で質問する子供もおり,双方にとって楽しい交流のひとときとなった。◆