皆さんの経験と力を必要としています

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日本へのメッセージ

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アジア北地域会長会によるシニアカップル・ディボーショナル

2016年5月7日,東京・吉祥寺の武蔵野ステークセンターにて,アジア北地域会長会主催によるシニア年代の夫婦を対象としたシニアカップル・ディボーショナルが行われた。スコット・D・ホワイティング会長と会長会第一顧問の山下和彦長老が出席した。参加対象者の年齢は50代以上に限定され,大型連休中に開催された集会にもかかわらず,会場には141人もの参加者が詰めかけた。聴衆はシニア世代夫婦に期待される事柄についての地域会長会の言葉に熱心に耳を傾けた。

前進し続けなくてはなりません

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ホワイティング会長は次のように語りかけた。「皆さんの大半は改宗者で,日本の教会の発展における開拓者です。わたしたちは皆さんが次世代を育てるために発揮してくださっているリーダーシップ,奉仕,犠牲,そしてすばらしい模範に対して敬意を表します。わたしたちはより多くの人生経験を積み,高齢者世代にさしかかっていく中で,次に続く人々に対してまだ義務があることを覚えておかなくてはなりません。これは家族の中だけでなく,地域,教会においても同様です。使徒パウロはテトスへの手紙の中で教会のな会員に興味深い事柄を勧めました。『しかし,あなたは,健全なにかなうことを語りなさい。老人たちには自らを制し,謹厳で,慎み深くし,また,信仰と愛と忍耐とにおいて健全であるように勧め,年老いた女たちにも,同じように,たち居ふるまいをうやうやしくし,人をそしったりの奴隷になったりせず,良いことを教える者となるように,勧めなさい。そうすれば,彼女たちは,若い女たちに,夫を愛し,子供を愛し,慎み深く,純潔で,家事に努め,善良で,自分の夫に従順であるように教えることになり,したがって,神のがそしりを受けないようになるであろう。若い男にも,同じく,万事につけ慎み深くあるように,勧めなさい。』(テトス2:1−6)

この勧告は今日にも当てはまります。過去の功績に満足しているわけにはいかないのです。わたしたちは前進し続けなくてはなりません。歳を重ねるにつれて皆さんが,家族と教会を強め続けるためにできることはたくさんあります。ヒンクレー大管長は90代のとき,少しスローダウンしてのんびりしたらどうかと人々から勧められました。それに対する答えは,『なすべきことがあるので,それはできません』というものでした。何とすばらしい模範でしょうか。

皆さんは多くの事柄ができますが,その中でも専任宣教師として,または,教会奉仕宣教師としての奉仕を考えていただくよう勧めるべきだと感じています。皆さんの影響力は大きく,その善い行いはご自身と家族,仕える人々に祝福をもたらします。わたしたちは皆さんを必要としています。神様の祝福があるようにお祈りしています。今ご自身の人生をささげることは,約束された祝福をもたらし,神殿で交わす全ての聖約を守る助けとなります。それは,皆さんが最後まで堪え忍ぶという,神様へのしるしとなるのです。」

その後,帰還宣教師も含め,3組の夫婦宣教師がを述べた。

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教会奉仕宣教師という選択

次にアジア北地域会長会第一顧問の山下和彦長老が登壇する。

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「わたしが福岡ステーク会長であったときに日本全国のステーク大会衛星放送が開催され,ヒンクレー大管長,パッカー十二使徒定員会会長,そして当時地域会長であったソレンセン長老ご夫妻がお話をされました。特に印象に残ったのはソレンセン姉妹のお話でした。何もしないで年をとるより夫婦宣教師として働いてください,という極めて簡潔なメッセージでした。この召しを,皆さんはご自宅にいながら果たすこともできます。ステーク会長の皆さん,この関東地域に神殿推薦状を所持している50歳から80歳までのご夫婦が何組いらっしゃるか御存じですか。743組です。すごい数だと思いませんか。

フルタイムの宣教師は本当にすばらしい経験ですが,今日わたしたちは奉仕宣教師の方に焦点を合わせたいと思います。それは皆さんに,もっと奉仕しやすい,夫婦宣教師としてできることは数多くあることを知っていただきたいからです。

教会奉仕宣教師プログラムの目的は,奉仕の働きを通して会員たちにご自身の時間を主にささげる機会を提供することです。通常彼らは6か月から24か月の間で召され,任期に幅があります。また,週に8時間以上,32時間未満で奉仕をし,通常は自宅で生活しながら奉仕をします。

実は今,地域会長会は,この日本や韓国において,夫婦宣教師が若い宣教師を助けることが必要ではないかと感じているのです。奉仕宣教師は基本的に,専任宣教師と同様の権能をもって働くことはできません。神権指導者や補助組織の会長会としても働きません。非常にユニークな存在だと思ってください。そしてステーク会長の皆さんも,この長老姉妹にはこのようなことができないかと考え,提案することもできます。」

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山下会長は,教会奉仕宣教師推薦書を出席者に配付し,記入の仕方について説明する。「これを今日,ぜひ皆さんに記入していただき,いつ行けるかをご夫婦で考えていただきたいと思います。すぐにでも行える奉仕だからです。

奉仕宣教師として若い宣教師を助けるには次のような方法があります。若い宣教師たち,特に外国から来た宣教師は言葉がまだに話せないため,彼らの言語能力を高めるためのお手伝いができます。また彼らが一所懸命教えている求道者の方々が,なかなかバプテスマの決意ができないときに,しっかりと受け止めてあげ,証をし,決意ができるようにお助けすることもできます。日本でも韓国でも,若い求道者をもっと探して,彼らに焦点を合わせるように励ましています。ですから若い方々がバプテスマを受けられるよう,ご両親のもとに行き,分かりやすく説明をし,ご両親のご理解と賛同を得てバプテスマの許可を頂く助けもできると考えています。

ステーク会長の皆さん,皆さんのステークにはそのような円熟したご夫婦がたくさんおられると思います。今,伝道は簡単ではありません。さまざまな要因があると思いますが,それを改善するための最大の方法の一つとして,経験豊かなご夫婦の助けが本当に必要だと感じています。長年培ってきた経験と力をもってこの業を進め,日本や韓国に福音の文化を築く力を持った人たちは,皆さんの他にいないと感じているのです。

教会奉仕宣教師の任命はビショップが行います。ステーク会長が召してビショップが任命します。その後はステーク会長が皆さんの伝道部会長になると考えてください。ステーク会長,伝道部会長がパートナーとして一緒に働きます。この奉仕宣教師は,ワード宣教師とは違い,ステーク内のどのユニットでも奉仕することができます。奉仕宣教師は夫婦でなくてもかまいませんが,ご夫婦として働くことはすばらしい機会になると思います。

わたしは円熟したご夫婦にお会いするたびに皆さんの力を感じています。今日の開会の歌(賛美歌41番『いにしえの聖徒の』)はわたしの好きな賛美歌の一つですが,決して皆さんが『いにしえの聖徒』だとは思っておりません。皆さんはまだ現役です。本当に多くの力,経験,能力をお持ちの方々です。ぜひ皆さんの力を貸してください。皆さんを通して若い宣教師たちが励まされ,また救いの業が一層速められると確信しています。」

結びに,ホワイティング会長が再び登壇し,次の言葉で締めくくった。「すばらしいご夫婦からの慰めと励ましに,心から感謝します。また皆さんの模範に感謝します。わたくしたちは皆さんを必要としています。次世代を育てるのに皆さんが必要なのです。将来の日本の教会と,まだ救い主を知らない人々のために,兄弟姉妹の皆さんを必要としているのです。専任宣教師として,また奉仕宣教師として奉仕することについて,どうぞ深く祈り考えてくださいますよう,皆さんをお招きいたします。」