─神殿建設が着々と進捗する
ここしばらくでは珍しい，と地元の会員が言う晴天に恵まれた5 月28 日の札幌。神殿が建設されている札幌市厚別区大谷地西1 丁目の広大な現場に，風は爽やかながら夏を思わせる日差しが照りつける。午後2 時過ぎ，背の高い工事用外壁で囲まれた神殿用地のゲートに，十二使徒定員会のクリストファーソン長老ご夫妻，アジア北地域会長会第一顧問の青柳弘一長老ご夫妻ら一行を乗せたワゴン車が到着した。
安全のため，普段は工事関係者しか入ることのできない神殿用地にて，一行はまず現場事務所に招き入れられた。模型や図面，外観やインテリアの完成予想図を示しながら，教会本部スペシャル・プロジェクト部のグレッグ・ラスムッセン兄弟が工事の進捗状況を説明する。その後，ヘルメットを装着した一行は，施工する現場監督と，ラスムッセン兄弟との案内で建築現場を巡った。高いクレーンが2 基稼働する活気ある敷地で，工事は順調に進んでいる。
用地の一角には，実際の建築資材を使って神殿の外壁の一部が組み上げられている。これは1 分の1（原寸大）モックアップ※ 1 と呼ばれるもので，仕上がりの色や質感を検討したり，工事に当たる人が施工方法を理解したりするのに使われる。神殿本体の完成後には撤去されるという。クリストファーソン長老らはこのモックアップを確認し，実際の建築現場に向かった。神殿本体と，幾つかの周辺の建物が同時進行で建設されている。神殿の地下に当たる場所では，円形のバプテスマフォントのコンクリート打ちが出来上がっていた。最後に一行は，神殿用地全体を見渡せる高台に立つ。用地の向こう左手には札幌ドームのスタジアムを覆う銀色の屋根が見え，その右手に札幌市街の中心部が広がっている。クリストファーソン長老は姉妹と言葉を交わしながら広々とした眺望に見入った。
その晩，神殿用地にほど近い札幌ステークセンター（厚別ワード）にクリストファーソン長老ご夫妻，青柳長老ご夫妻を迎え，北海道地区合同特別ファイヤサイドが開かれた。その場に集った約800人の聖徒に向けて，クリストファーソン長老は見て来たばかりの札幌神殿建設の様子を語った。「これからだんだん，（工事現場の）囲いよりも建物が高くなって見えるようになります」と話し，また外観が完成してからも，入念な内装工事に時間がかかることを伝える。「いつ完成するかわたしは知りません。クリストファーソン長老がいつ出来ると言ったなどとインターネットに投稿しないでください」と述べて聴衆の笑いを誘った。
地元の会員たちは，神殿建築が着実に進んでいることを聞かされ，希望に胸を膨らませていた。◆
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※1─建築におけるモ