リアホナ2009年4月号 霊的な糧を求める若い母親のために──福岡ステーク扶助協会会長会の取り組み

霊的な糧を求める若い母親のために──福岡ステーク扶助協会会長会の取り組み

福岡ステーク扶助協会会長会の姉妹たちは,ステークのすべての幼い子供を持つ若い母親たちが神殿の祝福を受けることができるよう,毎週金曜日午前11時のセッションでベビーシッターをしてくださっています。これは,会長の長濱姉妹が若い母親だったころ大変な思いをして,人の慰めではどうしても解決できず,神殿に参入して高い所から受ける力と慰めの必要を痛感した経験によって始められたものです。

子供たちが神殿のそばで過ごし,親とともに神殿に行き,神殿に入る親を見ることはとても大切だと思います。まだ参入する資格を備えていない姉妹たち,またその子供たちであっても,大切さは同じだと思います。また,毎日の生活に追われている,幼い子供たちを持つわたしたちは,日曜日もレッスンや聖餐会のお話はほとんど聞けないので,飢えるような思いで霊的な糧を必要としていました。

3人の会長会の姉妹たちは,「わたしたちが見ているから,あなたも入りなさい」と言ってくださいました。神殿着も持って来ていないし,うちの子はまだ6か月ですぐ泣いて大変だし……と遠慮したのですが,ご自分の神殿着を貸してくださり,背中を押すようにして神殿に入れてくださいました。産後初めて,しかも思いがけず入れたことで,信じられないようなうれしい気持ちでいっぱいでした。星の栄えの部屋に入り,いすに座ったとき,「たくさんの姉妹たちの愛と奉仕と犠牲のうえに,ここに座ることができたのだ」と思いました。そして,次の二つの聖句が,まるで主御自身が語られているかのように,何度も何度も聞こえてきました。「あなたがたはこの民に悔い改めを叫ぶことに生涯力を尽くし,一人でもわたしのもとに導くならば,わたしの父の王国で彼とともに受けるあなたがたの喜びはいかに大きいことか。」「見よ,人の不死不滅と永遠の命をもたらすこと,これがわたしの業であり,わたしの栄光である。」──圧倒されるような思いで,涙が止まりませんでした。天父がどれほど「一人」を大切に思っていらっしゃるかを知ることができました。

うちの2歳の子供は,会長会の姉妹たちを「しんでんのせんせい」と呼び,神殿が大好きになり,「神殿に行きたい」といつも言っています。わたし自身も,子供たちを家に待たせて神殿に入る後ろめたさもなく,むしろ楽しみにしている子供と一緒に神殿に来ることができるのは,ほんとうにありがたく,気がついてみたらずっと元気になっていました。神殿に,望めば毎週でも入ることができるという祝福の力以外にないと思います。

ある姉妹はお休みがちだったのですが,神殿に参入されるようになり,教会にも活発に集われています。またある姉妹は神殿にもう何か月も入っていないから敷居が高い,とはじめは躊躇されていたのですが,お母さん同士「一緒に入ろうよ」と誘い合えたので毎月必ず入られています。もともと霊的で強い姉妹だったのですが,さらに輝きを増しています。

メイトロンの3人の姉妹からも,「前の日に父親から祝福してもらうこと」「待っていてくれたことを子供たちに感謝してほめること」「キャンディーなど小さなもので,入れた喜びとご褒美を分かち合うこと」「ドライブなどで普段から神殿を家族で目にする機会を持つこと」など,たくさんの具体的なすばらしいアイデアをリストにしていただきました。このように,メイトロン,会長会の姉妹たちの温かい理解と励ましの中でわたしたちは神殿に参入できています。長濱会長,中園姉妹,村山姉妹に,またメイトロンの姉妹たちに心から感謝しています。◆(レポート:田村春姉妹)