リアホナ 2006年9月号 ケント・デリカット兄弟,伝道地へ戻る

ケント・デリカット兄弟,伝道地へ戻る

日本でタレントとして知られるケント・デリカット兄弟が7月1,2日の両日,札幌の厚別,藻岩両ワードを訪問,講演会やファイヤサイドなどでたくさんの人々と交流した。デリカット兄弟は30年ほど前,北海道各地で宣教師として伝道に励んでいた。北海道は第2の故郷であり,古くからの教会員の友人,知人も多く,彼らとともに過ごした伝道時代の日々は今も青春の1ページとしてデリカット兄弟の胸に輝いている。

7月1日,厚別ワードで催された講演会は教会員や求道者,友人,家族連れなど530人もの人々が詰めかけ教会堂を埋めた。

講演のテーマは「家族のきずな」。日本の文化や習慣に戸惑ったり,言葉の壁に突き当たって悩んだりした伝道時代のエピソードをはじめ,得意のユーモアとウイットを織り交ぜながら巧みな日本語で表情豊かに語りかけた。とりわけ家族の話題ともなると舌の回転が一段と滑らかになる。好きな男性がすでにいたという奥さんのハートを「略奪交際」の末に射止めた,と顔を赤らめながら誇らし気に語ると大きな笑いが巻き起こった。

また某テレビ局の番組「家族対抗歌合戦」に家族全員で出場した際,音痴を自称するデリカット夫妻をカバーして,愛娘のブリットニーちゃんがかわいい振り付けと歌声を披露,おかげで優勝の栄冠に輝いたと喜色満面で紹介するなど,家族にぞっこんの一面も覗かせた。人柄によるものか,デリカット兄弟の話はほのぼのとして親近感をそそられる。

デリカット兄弟は奥さんや子供たちとのコミュニケーションを日々,欠かすことはない。家庭の夕べを定期的に開くことの重要性は身をもって知っている。だから家庭はいつも愛に満ち,幸せいっぱい──その様子が映像で紹介される。またデリカット兄弟は友人,知人との関係もおろそかにしない。テレビなどで共演するタレント仲間のタモリや所ジョージとの付き合いについても話が及んだ。

実業家としても多忙を極めるデリカット兄弟だが,仕事に何が起ろうとも家庭を最優先にする。講演会は尊敬する故デビッド・O・マッケイ大管長の次の言葉で結んだ。「いかなる成功も家庭の失敗を償うことはできない」。◆ レポート:札幌西ステーク広報ディレクター柴田直毅