リアホナ 2005年6月号 日本の教会が強く築かれるには

日本の教会が強く築かれるには

アジア北地域会長会会長 菊地良彦長老

神様の教会が日本で,固く,力強く築かれるためには,どのようなビジョンと,考えと,思いをもって信仰を育んでいけばよいのでしょうか。教会が固く築かれるとは,すなわち,わたしたち日本の末日聖徒が,ジョセフ・スミスによって回復された「永遠の真理」を知り,日々に「キリストの永遠の愛」に触れ,イエス様の贖いの神聖な力により,「家族が永遠に結ばれる」との希望と喜びの中に生活できることです。次の5つの基本を提案いたします。

1.永遠の家族を育む

モルモン書の中には,青年アルマ(父のアルマ)が預言者アビナダイの証を聞いて改宗してから,息子アルマ,その子供のヒラマン,息子ヒラマン,その子ニーファイ,そしてその息子ニーファイと6代にわたって築かれた信仰の遺産が記されています。

ゴードン・B・ヒンクレー大管長の息子さんが,この度,七十人第一定員会に召されました。彼の孫たちをわたしは知っています。大管長から見ると曾孫です。大管長は自分の祖父を知っており,またカナダで,宣教師から福音を最初に受け入れた曾祖父に感謝しています。ヒンクレー大管長のように,曾祖父,祖父,父,自分,息子,孫,曾孫と続く7代の信仰の遺産をわたしたちも築き上げましょう。

2.福音を積極的に分かちあう

多くの同胞が,回復された「キリストの聖い贖い」と「福音の教義と神聖な儀式」とによって結ばれ,「永遠の家族」になれるように,伝道に対する心からの信仰と証を高めましょう。

道を宣べ伝える者(宣教師)を,敬い愛しましょう。個人と家族の祈りを通して,主が備えられている人を探しましょう。ご主人が教会員ではない方々が改宗し,神殿に行けるよう真剣に助けましょう。会員たちの,まだバプテスマを受けていない子供たちがバプテスマを受けられるよう助けましょう。

教会から足の遠のきがちな方々が「永遠の家族」になれるように,心から助けましょう。多くの夫婦宣教師(フルタイムまたは週32時間)が,再活発化のために活動できます。そのために伝道に出ましょう。また大勢の2世また3世のモルモンは伝道に出ましょう。多くの若い人々を改宗に導き,たくさんの若い人々に伝道に出ていただきましょう。教会を,「キリストの愛と御霊と希望と喜び」に満ちあふれる所としましょう。そうなれるとき,同胞が群れをなして改宗することでしょう。

3.愛の象徴であるホームティーチングと家庭訪問を

神権者は,永遠の家族を強めるための「愛の実践」を真剣に行いましょう。甘いもののところに自然と蟻が集まるように,万物の霊長である神様の子供たちは,「キリストの御霊」,「キリストの光」に触れると,わたしたちの教会堂に群れをなして集まってきます。数字のためや義務感ではなく,キリストの弟子としてイエス様を愛するがゆえにホームティーチングと家庭訪問をしましょう。また「イエス・キリスト様の贖いの憐れみと恩恵」が兄弟姉妹に伝わるように,そしてみんなが神殿に入って「永遠の家族」になれるように助けましょう。

4.神殿礼拝と先祖への愛

霊界で待っておられる先祖の救いと昇栄は,わたしたちの永遠の進歩に深いかかわりがあります。先祖に対するわたしたちの「愛のバロメーター」は,彼らの名前を探求して,神殿の儀式を通し家族を結び固めることです。わたしたちの家族がいつの日か「神の家族に結ばれる」よう,「主の贖いの効力」が愛する先祖に及ぶように,「小さな救い主」として神殿で儀式を執行するとき,わたしたちも清められるのです。霊界からの叫びがこの世の子孫に響き,改宗が盛んになりますように。日本の津々浦々に,主の宮が,かつての国分寺のように打ち建てられるように祈りましょう。

5.主の聖餐式を,愛と威厳と霊性と格調あるものに

主を記念する毎週の聖餐会を,聖約を思い起こし,約束の聖き御霊に触れる所,主の贖いの神聖さを感じられる所,家族の永遠の愛を感じられる所,天との霊的な交通ができる所,安らぎと癒しが感じられる所,生きる希望が与えられる所としてください。そのとき,教会の霊的な力が増し加えられます。

「しかし,だれもすべての罪から清められてきれいにされなければ,すべてのものの所有者ではない。もしもあなたがたがすべての罪から清められてきれいにされるならば,何であろうと自分の望むことをイエスの名によって求めると,それは行われる。」(教義と聖約50:28-29)

教会の指導者の中に,上記の5つの思いが現れ,教会が日本で築かれるため,この聖句が日本の聖徒の生活の中に行われますように,心からお祈りいたします。◆