自立の原則その7:一つになり,協力する

自立の原則その7:一つになり,協力する

優秀なサッカーチームの試合を観たことがあるなら、チーム全員が一つとなって動き、ボールの位置や誰がボールを持っているかに応じて、戦略を合わせているのを見たことがあるでしょう。それは昔からそうであったわけではありません。1960年代は、多くのチームがより固定されたかたちで試合をしていました。デフェンスはバックに留まりミッドフィルダーにボールを回し、ミッドフィルダーはフォワードにボールをパスするというものです。ところがイギリス人は、ほぼ全てのプレーヤに得点のチャンスを与えることで、試合に革命を起こしたのです。チームが一つになって動きながら、人数や間隔を利用し、相手チームの動きを予測したのです。これはトータルフットボールと呼ばれ、チームワークの完璧な手本となりました。各プレーヤは自身の役割を理解し、チームメイトが彼らの役割を果たしてくれると信頼していました。そしてそれが今日のサッカー、あるいはフットボールのやり方を変え、世界中で知られているようなものになりました。


一人で出来ることは限られていても, 一緒にすれば多くを成し遂げられる。

ヘレン・ケラー

「団結すれば栄え、分裂すれば倒れる」とは古代ギリシャの寓話作家イソップの言葉です。この言葉は後々、世界中で革命の動きが広まったときにスローガンとして使われ、共通の利害のために人々を呼び集めました。アメリカ革命の愛国者パトリック・ヘンリーが最後の演説の中でこの言葉を引用したことは、最も印象深いのはないでしょうか。病によりふらつき弱りながらもこう宣言したのです。「神と我々の良き判断を信頼して、これから先正しい道につけるようにしようではないか。団結すれば栄え、分裂すれば倒れるのだ。」 演説の最後にヘンリーは倒れ、その3か月後にこの世を去りました。

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わたしたちの声明は、これほど劇的である必要はありませんが、ヘンリーの声明の影にある基本原理は理にかなうものです。最も生産的であるためには、チームとして働くことを学ぶ必要があります。

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教会や自立のグループで一つとなるにはどうすればよいか。

 

第1に、自分と意見が違っていても他の人の意見に対してオープンである必要がある。周りの人々がアイデアを得ることもよくあり、他の人の意見を考慮する必要がある。また、御霊の促しを聞けるように十分謙遜でなければならない。グループミーティングを祈りで始め、良い解決法に確信を得られるように御霊を求める。

第2に、グループメンバーの才能を書き出してみるのも良い。サッカーチームを編成するように、各個人に最適な役割を特定し、彼らの才能とリソースを使ってどのように他の人を助けられるかを見極める。

第3に、地元の教会自立支援センターにあるリソースを調べる。どのリソースを自分に応用できて、どのリソースをグループの他の人に応用することができるかを考える。

最後に、グループの時間、才能、リソースを最も活用できる計画を立てる。次のL・トム・ペリー長老の言葉が、グループの目標にどのように結びつくかを考える。


主はわたしたちに助けが必要なとき、特に主のみ業を熱心に行い、御心に従うときに必ず助けてくださいます。しかし主が助けてくださるのは進んで自ら行おうとする人たけです。主はその子供たちに、できる限り自立するように望んでおられるのです。

L・トム・ペリー

ニーファイが船を作るように命じられたとき、彼は道具を見つけられるようにと主に祈ったのではなく、自分で道具を作るためにどこであらがねを探すべきかを知るために祈りました。みなさんの参加するグループミーティングはあらがねを、つまりみなさんのグループが必要とするリソースを見つける手段です。そしてそのあらがねからグループ全員を助ける道具を作り出します。グループで働くことは、わたしたちの個人の道を歩むうえで助けとなります。モンソン大管長はこのように言いました。


最高の自分を求めるには、幾つかの質問について考える必要があります。わたしはなりたい自分になっているだろうか。今日は昨日より救い主に近づいているだろうか。明日はもっと近づけるだろうか。向上するために変わる勇気があるだろうか。

トーマス・S・モンソン
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わたしたちは一人で最高の自分になることはできません。全てのことにおいて主の導きを求め、わたしたちが助けられる人を探し、また、わたしたちを助けてくれる人を探し出さなくてはなりません。シオンの意味は、心を一つにすることです。このような一致には、霊的そして物理的な努力の両方が必要です。

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自立支援についてご関心がある方は,ウェブサイトをご覧になってください。