末日聖徒イエスキリスト教会(モルモン教)リアホナ 2005年4月号 『最初の示現』から20数年ぶりに制作。預言者ジョセフを描く映画『回復』

『最初の示現』から20数年ぶりに制作。預言者ジョセフを描く映画『回復』(Restoration)

1976年にブリガム・ヤング大学によって制作された『最初の示現』という映画は,14歳の少年ジョセフの経験を描いたもので,教会員の間で長く親しまれてきた。その後20数年の歳月を経て,新しい映画が制作された。

『回復』(The Restoration)と題された約20分のこの映画は,14歳のジョセフの最初の示現から,福音とキリストの教会の回復までを描いたもので,ニューヨーク州パルマイラのクモラの丘訪問者センターで上映されていた。この映画では特に,聖なる森へ向かうまでのジョセフの心の葛藤とその背景が克明に描かれている。また,カメラが捉えたニューヨーク州の四季の繊細な移り変わりが美しく画面を彩る。最初の示現のシーンの荘厳な描写は圧巻。

この作品が昨年来,英語/スペイン語のDVDとして広く一般にリリースされている。日本でも配送センターまたはブックセンターを通じて入手できる。

この映画は,預言者の生誕200年を記念する2005年に合わせて日本語版の制作が計画されており,ジョセフ・スミス生誕の12月までにはリリースされる予定である。◆

ユタ州プロボの混み合った通りから離れ,狭い道を下って行くと,19世紀のニューヨークに迷い込んだような風景が突然目に飛び込んでくる。そこではサスペンダーをして髭をはやした男性や,日傘を差した巻き毛の女性に出会うことができる。しかし,この小さな町は本物の1820年の町とは少しばかり違っている。町には最先端のカメラや最新の音響システム,照明設備,そして監督の叫ぶ「カーット!」という声が響いているからだ。

これは教会が新しく制作している映画,「Joseph Smith: Prophet of the Restoration」(ジョセフ・スミス──回復の預言者)の撮影セットだ。この映画は1805年12月23日の預言者の誕生から200周年を記念して,2005年12月にジョセフ・スミス記念館にあるレガシー・シアター(500席)で封切られる。この新しい映画は現在レガシー・シアターで上映されている「The Testaments of One Fold and One Shepherd」に代わって上映される。教会オーディオビジュアル部門エグゼクティブディレクターを務める七十人第一定員会のドナルド・L・ホールストロム長老は「この1時間の映画はジョセフ・スミスの神聖な召しを証するものになるでしょう」と話している。「ジョセフ・スミスは教会の基です。わたしたちはジョセフの信仰の遺産に敬意を表し,だれも行ったことがない方法でジョセフの信仰の遺産をたたえていく予定です。生誕200周年はそれを行うには良い機会と言えます。」ホールストロム長老が語るこの映画は,預言者の威厳を描き出していくものとなる。

脚本の正確を期すために,教会コーリレーション部門により歴史的な調査や検証がなされ,十二使徒定員会の何人かにより見直され,大管長会によって承認されている。「どのような映画もその脚本より良くなることはありません。教義的に正しく,歴史的に正確に描かれています。見る人々は希望を持って何かを学び,何かを感じることでしょう。」とプロデューサーのロン・マンズ兄弟は話している。

ジョセフ・スミスの生涯を描くこの映画では,幼年のジョセフ,14歳のジョセフ,17歳のジョセフ,そして成人となったジョセフが時代に合わせて描写される。

撮影を通じて,俳優もスタッフも特別な御霊の導きを感じていたとマンズ兄弟は話す。「撮影に携わったすべての俳優とスタッフは末日聖徒イエス・キリスト教会の活発な教会員でした。彼らは祈りによって毎日の撮影を始め,ハリウッドで制作されるどの映画よりもすばらしいものが完成することを知っていたのです。なぜならば,御霊が彼らの才能,努力,そして可能性をより豊かにしてくださるのを知っていたからです。」

どのように預言者ジョセフ・スミスが主の御手に使われる器となっていったかを観るときに,教会員だけではなく,他の信仰を持っている人々も御霊を感じるような作品になることだろう。◆

2005年2月22日 'LDS.org'より構成