預言者の優先順位─新年を迎えて

預言者の優先順位─新年を迎えて

多くの人は,年の初めに新しい目標を作り,その目標に向かって1年間,努力をしようとします。これは,福音の中における「真の改心」並びに「霊的な自立」を成し遂げるためには,とてもすばらしい習慣であると思います。「昨年できなかったことをできるようにしたい!」または「今年,このようになりたい!」という目標は,自分の心を変える「真の改心」,預言者の勧告する「霊的自立」につながっていきます。今までの良くない行いや足りない部分を悔い改める決心をし,主への祈りを通して主の御霊の促しを受け,自分の心と行動が変わるときに,「真の改心」ができます。これはキリストの贖いの力によります。しかしながら,わたしたち不完全な人間は,天父のみもとに行くまで,この「真の改心」を何回も何回もするように求められています。

今,わたしたちに求められている「真の改心」の鍵は,十二使徒のクエンティン・L・クック長老が数年前にこの地域を訪問した際に勧告された「預言者の優先順位」を毎日の生活の中で実践することにあると思います。「預言者の優先順位」の第 1 は「自分と主との関係を強くすること」。第 2 は,「自分の家族を強めること」。第 3 は,「教会の兄弟(定員会)・姉妹の愛を強めること」。「その後に,職業と社会の中での義務を果たすことが続きます」とクック長老は言われました。

「第 1 の優先順位:自分と主との関係をさらに強める」ためにはどのような改心が必要でしょうか? それは,毎日,聖典を読み,祈りを通して主に自分の罪や弱さを告白し,悔い改めて,自分が変わることを決心することです。そして,主の贖いの力により清められ,主の愛と御霊の促しを受けて,信仰をもって自分のなすべきことを最善を尽くして行うことです。このように自主的に行うとき,わたしたちと主との関係は強められます。なぜならそこに,主を身近に感じ,主の愛と贖いの力を感じるからです。(モーサヤ 4:12 参照)

「第 2 の優先順位:自分の家族を強める」ためにはどのような改心が必要でしょうか? それは,夫婦・親子が皆,「第一の優先順位:自分と主との関係を強」められるようにすることではないでしょうか。そうなるためにはまず,毎日,家族で祈り,家族で聖典を読み,毎週家庭の夕べを行うことです。さらに,夫婦・親子がキリストのような慈愛で結ばれ,主の御霊の導きを受けている必要があります。愛のないところ,また罪のあるところに主の御霊はとどまらないからです。(教義と聖約 121:37,41- 42 参照)特に夫婦は,主の望まれるような,昇栄する夫婦を目指す必要があります。互いに愛し合い,完全に献身し合う夫婦です。(教義と聖約 42:22 ,手引き第 2 部 1.3.1 参照)このような両親を見て育つ子供たちは,「将来,自分も両親のような夫婦になりたい」と思うことでしょう。すぐに完璧にはできなくとも,キリストの贖いの力に希望をもって,信仰を使って,日々,改心し,努力することが大切ではないでしょうか。

「第 3 の優先順位:教会の兄弟(定員会)・姉妹の愛を強める」ためにはどのような改心が必要でしょうか? この点について聖典から引用します。「互いに傷つけ合う心を持たず,平和に暮らし,あらゆる人にその人が当然受けるべきものを与えたいと思うようにな〔り〕,……飢えていたり,着る物がなかったりするのをほうってはおか〔ず〕,神の律法に背くのも,互いに戦うのも,争い合うのもほうってはおかない……(モーサヤ4:13 -14 参照)」また,「自分自身でも,助けを必要としている人を助け,乏しい人に自分の持ち物を与え……,物乞いがあなたに請い願うのに応じないで,追い払って死なせるようなことをしない……。(モーサヤ4:16 参照)」さらに,「あなたがたは,神の羊の群れに入って……重荷が軽くなるように,互いに重荷を負い合うことを望み,また,悲しむ者とともに悲しみ,慰めの要る者を慰めることを望み,また神に贖われ,第一の復活にあずかる人々とともに数えられて永遠の命を得られるように……望んでいる。(モーサヤ 18:8 - 9 参照)」


わたしたちが,これら第 1 から第 3 の優先順位を,喜んで,御霊の導きを受けて,自主的に行うとき,預言者の勧告する「霊的自立」ができるようになります。信仰をもって祈り,主に喜んで従うとき,物質的にも,多くの主の祝福と助けが与えられます(モーサヤ 2:41 参照)。わたしたちは,新年において,このような主のビジョンに近づくことができるように,皆さんと皆さんの家族の中に,さらに新たな変化(改心)があり,生活の中に主の愛と喜びがあふれるように願っています。

アジア北地域会長会

マイケル・T・リングウッド

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青柳弘一

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スコット・D・ホワイティング

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