リアホナ2014年3月号 専任宣教師がやって来た!

専任宣教師がやって来た!

─積年の願いがかなった新潟地方部佐渡支部

2013年9月21日。海を渡って宣教師が佐渡島のアパートに到着した。特に珍しいことではないが,佐渡島の教会員にとっては胸躍る特別な日だった。祈り,断食をし,待ち焦がれていた願いがやっと成就された日だったからである。

遡ること 20数年前。東京北伝道部の菊地敏伝道部会長から初めて佐渡への宣教師派遣が発表され,後任の熊沢幸雄伝道部会長のときに佐渡で最初の伝道活動が始まった。一時的に宣教師が佐渡に滞在したが,その後は,日帰り訪問という形で伝道活動が続けられた。「当時,バプテスマもありましたが,日帰り訪問では,時間的に新会員のフォローは難しい状況でした」と濱田忠男支部会長は話す。やがて,東京北伝道部から仙台伝道部に管轄が変更された。

濱田会長は初期の集会所の様子を振り返りながら語る。「当時は新潟支部付属佐渡集会所という名称でした。わたしと妻と長女の3人しかいないころ,宣教師が新潟から毎週土・日曜の一泊二日で佐渡を訪問してくれました。土曜日は当時の両津公民館で英会話クラスを開催し,3か月間の講座として教えていました。教育委員会の担当者との取り決めの中に,「宗教色を出さない」という誓約がありましたが,当然のことと理解していました。また,英会話講座から波及して佐渡ロータリークラブや,個人宅での英会話など,幅広く活動していました。」

宣教師の世界的な増加により,再び宣教師が佐渡島へ戻って来たため,濱田会長は今,宣教師と一緒に働くことを楽しんでいる。佐渡島は決して小さな離島ではない。沖縄本島の3分の2の面積があり,海岸線は約260km,人 口は 約 6万3,000人である。それでも,「佐渡島は狭い社会で,何かあれば大きく波及してしまいます」と濱田会長は言う。「佐渡の多くの人たちに教会の良い印象を伝えることを願っています。英会話クラスにも力を入れています。」 この島で,会員と宣教師が協力して光を輝かせることで,「救いの業」を速めようと濱田会長は意欲を燃やしている。

「佐渡支部はおそらく,日本でいちばん小さな支部ですが,会員一人一人が主の民として日常の生活や,仕事,学業,地域活動などを通して隣人に真理を分かち合うとき,いつも主の思いに触れ,平安と慰めに感謝することができるように,また,地上のあらゆる場所でどんな状態にあっても,全てのことの中に神の御手があるように(教義と聖約 59:21)と願って信仰生活を送っています。」◆