リアホナ2014年7月号 大使夫人との昼食会―世界のオピニオンリーダーと手を携えて

大使夫人との昼食会―世界のオピニオンリーダーと手を携えて

(地域広報部)

4月に開催された総大会に先立つ数日前,地域七十人を含む全ての七十人定員会の長老たちは,広報に関する特別な訓練を十二使徒から受けた。L・トム・ペリー長老とD・トッド・クリストファーソン長老はその席上で,オピニオンリーダーが誰であるのかに焦点を合わせ,神権指導者が広報ディレクターとともに働くよう強く勧めた。

教会広報部では現在,他宗教のリーダー,大使館関係者,メディア,教育関係者,教会の信条に反対する人々などを主なオピニオンリーダーとして捉えている。異なる信仰や価値観を持つ人々から末日聖徒に反対する人々に至るまで,教会は常に,対話の門戸を開いている。

最近,十二使徒の発言に,「信教の自由を擁護する」という言葉が多く見られるようになった。宣教師や会員が自由に,自分の信条を語ったり福音を分かち合ったりできる環境を作ること─その支援が広報ディレクターの大切な責任の一つだ。

それを実現するために,「信教の自由」という共通の価値観を持つ他宗教のリーダーや様々な国々のリーダーと連帯し,ともに手を携えて社会に働きかけようとしている。また,社会貢献のために,他の宗教団体や公益団体と教会が協力して奉仕活動を行う機会も増えている。教会の様々な活動を通じてオピニオンリーダーを招待したり,社会一般の人々と協力関係や友情を築いたりすることが求められている。

国境を越えてつながる女性たち

去る3月4日,アジア北地域会長会夫人である3人の姉妹たち(リングウッド姉妹,青柳姉妹,ホワイティング姉妹)が主催者となり,各国の駐日大使夫人を招いた昼食会が開催された。招待する国々については,ワシントンD.C.にある教会の国際広報部と調整し,アジア北地域広報部が招待者を選出して準備を進めてきた。昼食会当日には,教会が世界中で行っている人道支援活動が紹介されたうえで,互いの国の状況が分かち合われ,親交を深める機会となった。

この5月末,十二使徒のクエンティン・L・クック長老とクリストファーソン長老が来日したとき,日本における広報活動の報告がなされた。アジア北地域会長会第二顧問のスコット・D・ホワイティング長老はその席で,大使夫人との昼食会の写真を示して説明した。「今までわたしたちは各国の大使と関係を持つことはありませんでした。しかし,ここ数年で,日本での広報活動の状況は大きく飛躍しました。アフリカのある国の大使は,教会による人道支援活動の実施を願い出られました。わたしたちの方へ歩み寄ってくださるオピニオンリーダーもおられます。教会が行っている活動への理解が,オピニオンリーダーの間に広がっています。」

この国際的な女性の集まりは,11月に予定されている,地域会長会と各国大使との夕食会への導線的な役割も担っている。

「来て見なさい」

「これから社会の中では,わたしたちが想像もしていなかったような出来事が起きていくに違いありません。そのときになって慌てるのではなく,できる限りスムーズに問題を解決するために準備が必要です。広報活動はそのためにも行っているのです」とアジア北地域会長会第二顧問のスコット・D・ホワイティング長老は語る。

今日,国家間の対立や動乱などといった国際情勢の変化により,宣教師の宗教ビザの取得や宣教師の安全確保が難しくなる事態も想定される。教会についてオピニオンリーダーに理解してもらうことの重要性はますます高まっている。教会の実際の姿に触れ,「その実によって」判断してもらう機会はとても大切なものだ。

それはオピニオンリーダーのみならず,あなたのすぐ隣にいる地域社会の人々,友人,知人においても同様である。自らの心を開き,周りと良い関係を築いてこそ,自分の信条や価値観について率直に語り合える「信教の自由」を,わたしたち個人のレベルでも獲得できるのだから。◆