リアホナ2014年7月号 主のパーティーに招かれたら

主のパーティーに招かれたら

─中央若い女性会長 ボニー・L・オスカーソン姉妹

招待状が届いたら

「今日は一つの招きについてお話しします。わたしたちはいろいろな招待状を受け取る機会がありますが,例えば結婚式の招待を受けることがあります。そのような招待状を頂いたときに皆さんは何をされますか?」オスカーソン姉妹はそう聴衆に切り出した。─「出席するための計画を立てるでしょう。招待してくれた人に,出席しますと返事を書いて出します。そしてカレンダーに印を付けて予定を入れます。女性なら買い物に行きますよね。パーティーのためにいい服が必要ですか? 何か贈り物を用意するかもしれません。」そして当日。「会場に着いたらどうしますか? 壁際に行って皆を無視しますか? いいえ,皆が楽しくパーティーに参加できるようにしますよね。」

モルモン書の中にもわたしたちに対する「主からの招き」がある,とオスカーソン姉妹は続け,聖文を引用する。

「まことに,キリストのもとに来て,キリストによって完全になりなさい。神の御心に添わないものをすべて拒みなさい。もしあなたがたが神の御心に添わないものをすべて拒み,勢力と思いと力を尽くして神を愛するならば,神の恵みはあなたがたに十分であり,あなたがたは神の恵みにより,キリストによって完全になれば,決して神の力を否定することができない。」※ 1この聖句は,熟慮と祈りをもって選ばれた2014 年ミューチャルのテーマ聖句であり,教会の青少年のみならず,全ての人に宛てられた深いメッセージが込められている,とオスカーソン姉妹は言う。

また,この聖句がモルモン書の最後に書かれていることが重要なポイントだという。モロナイは当時,生き残った最後の聖徒だった。キリストを否定しない民を皆殺しにすると誓った敵を前に,この聖句を書き留め,地に埋めた。「これがモロナイの,わたしたちへの最後の願い,招きであったことはわたしにとって非常に感慨深いものです。この言葉は,モロナイの時代に生きる人に向けては書かれていません。彼らは聞く耳を持ちませんでした。これは現代人に向けられたものです。わたしたち一人一人が考えるべき大切なメッセージがここにあります。」

招きに応える

「招きを受けたら返事をする必要があります。受け入れますか? 受け入れるなら,どのように受け入れるでしょうか?」

オスカーソン姉妹はアルマ書を引用する。「さて,わたしはあなたがたに言う。あなたがたは悔い改め,再び生まれなければならない。再び生まれなければ天の王国を継ぐことはできない,と御霊が言われるからである。したがって,自分の罪から洗い清められ,神の小羊を信じる信仰を持てるように,やって来て,悔い改めのバプテスマを受けなさい。神の小羊は世の罪を取り除く御方であり,人々を救い,すべての不義から清める力を持つ御方である。」※ 2─「皆さんはバプテスマを受けましたか? バプテスマを受けていればキリストのもとに来なさいという招きを受け入れています。……わたしたちはバプテスマを受けるときに証人になることを誓います。ですからわたしたちの生き方は他の人々にキリストを証する生き方でなければなりません。また互いの重荷を負い合うべきです。また悲しむ者とともに悲しむべきです。※ 3 それがこの招きを受け入れた人のすることです。……わたしたちは主の御名を受けると,そしていつも主を覚えていると,そしていつも戒めを守ると約束しました。」毎週,聖餐を受けるたびにわたしたちは,主の招きに応じたことを証明するのである。

スケジュールを調整する

次に,招きを受け入れるためのスケジュール調整が必要だとオスカーソン姉妹は言う。「エズラ・タフト・ベンソン大管長の言った言葉を引用します。『わたしたちは生活の中で神を第一にしなければなりません。神が何よりも第一です。神を第一にするなら全ての他の事柄はそれぞれの正しい場所(に収まり),あるいはわたしたちの生活の中から抜け落ちていきます。』主に対するわたしたちの愛は,わたしたちが何に注意を向けるか,わたしたちの時間がどのように使われるか,わたしたちが何に関心を持ち何を求めるか,またわたしたちの優先順位に対して影響を及ぼします。このような聖句があります。『まず神の国と神の義とを求めなさい。そうすれば,これらのものは,すべて添えて与えられるであろう。』※ 4」

現代では,若者も働き盛りの人も皆それぞれの場所で大きなプレッシャーを感じながら生活しており,日々時間に追われて余裕のない人が多い,とオスカーソン姉妹は言う。「しかし,主が約束しておられるのは,主を第一にするなら,わたしたちが他のことをする時間を主が作ってくださるということです。わたしたちがすることを何倍にも増してくださり,その時間が引き延ばされます。そうすれば皆さんがする必要のあることが全てできるようになります。……主は,わたしたちに目的のある人生を送ってほしいと願っておられます。わたしたちは物質的なこと,この世的なことも,また霊的なこと,教会に関わることも行う必要があります。わたしたちがまず主を第一にするなら,これらのことをすることができるように主が助けてくださいます。ですから,この大切なことのために,主を第一にするために,皆さんは時間を取ってください。」

出席はどんな服装で

「次にわたしたちは服装を選ぶ必要があります。」オスカーソン姉妹は聖文から幾つかの装いを提案する。「悪魔の策略に対抗して立ちうるために,神の武具で身を固めなさい。わたしたちの戦いは,血肉に対するものではなく,もろもろの支配と,権威と,やみの世の主権者,また天上にいる悪の霊に対する戦いである。それだから悪しき日にあたって,よく抵抗し,完全に勝ち抜いて,堅く立ちうるために,神の武具を身につけなさい。」※ 5 あるいはパーティーに鎧を着て行くのは考えられないかもしれない,と次の聖句を紹介する。「わたしたちの衣が清くなりますように。わたしたちが手になつめやしを持ち,頭に栄光の冠をかぶって,義の衣を身にまとい,わたしたちのあらゆる苦難に代わって永遠の喜びを刈り入れることができますように。」※ 6

─「鎧よりも義の衣のほうが着やすいかもしれません。でも鎧もぜひ着てください。また冠もいいですね。……義の衣と清さを身にまとって神殿に行くと(聖文に)書かれています。主の御前に出るためにそのような服装が必要です。わたしたちは,主の贖いの衣を身にまとっていなければ主の結婚の宴に出ることはできません。」

贈り物

招待状の返事を出し,服装を決めたら次にすることは何だろうか。「贈り物を選ぶことです」とオスカーソン姉妹は告げて聴衆に問いかける。「わたしたちはどんな贈り物を持って行くでしょうか。キリストに何をささげることができるでしょうか?」「『見よ,メシヤは律法の目的を達するため』─ここからが贈り物になります─『打ち砕かれた心と悔いる霊を持つすべての人のために,罪に対する犠牲として御自身をささげられる。このような人々のためにしか,律法の目的は達せられないのである。』※ 7 主が求められるのは打ち砕かれた心と悔いる霊です。それが,わたしたちが主にささげられるものです。」

宴を盛り上げる5本指のハイタッチ

「では,会場に到着し,パーティーをさらに盛り上げるにはどうしたらよいでしょう。……いつも青少年に教える5 つのことを皆さんにもお伝えします。( 5 本の指を伸ばして)ハイタッチをする,と教えます。お互いにそれを覚えていられるように。」

1.祈ること。「少なくとも朝晩の2回,天の御父と交わります。」

2.聖典を読むこと。

3.毎週聖餐を受けること。

4.周りの人への奉仕。「奉仕する以上に救い主の模範に倣うことはありません。奉仕することで,わたしたちの生活に御霊がもたらされます。」

5.神殿に目を向け続けること。「神殿推薦状を持つふさわしさを保つことです。家族歴史に携わり,先祖の名前を神殿に持って行くことです。そして頻繁に入ることです。

それらが,わたしたちがパーティーに参加するためにするべき5 つのことです。」

招きは全ての人に

「わたしたち全員がこの救いの業に携わるように招かれています。パーティーにはなるべくたくさんの人に来てもらいたいものです。そして来てくれた人を歓迎して参加してもらいたいと思うものです。わたしたちは周りの人々と自分が感じている喜びを分かち合う必要があります。そのパーティーで独りぼっちになることはありません。たくさんの人がともにいます。目に見える人々だけではなくて,幕の向こう側にいる人々もその場にいるということです。

わたしたちには家族や友達がいます。聖霊を伴侶としています。愛ある御父がおられます。わたしたち一人一人に関心を寄せ,愛しておられる御父です。御父がこのパーティーの主催者です。」

「わたしたち一人一人がキリストの元に来るように招かれています。わたしたちが毎日キリストの元に来るためにどうすればいいか考えるように願っています。またバプテスマや神殿で交わした誓約を思い出して行うように願っています。また愛する人をパーティーに連れて来るように願っています。この教会にはたくさんの人を受け入れる余地があります。そしてたくさんの人が来れば来るほどすばらしいパーティーになるのです。」