リアホナ2013年9月号  第16回日本ジャンボリーにおける末日聖徒

第16回日本ジャンボリーにおける末日聖徒

─530冊のモルモン書を配布,多くのスカウトたちを引きつけた信仰奨励エリアでの展示

ボーイスカウト日本連盟主催による第16回日本ジャンボリー/第30回アジア太平洋地域スカウトジャンボリーが,2013 年7月31日から8月8日まで山口県阿知須・きらら浜にて,参加国52か国,スカウト・指導者1万4,000人を集めて開催された。ジャンボリーとは数年に1度開催されるスカウトの祭典であり,教会からは55人のスカウトと指導者が参加した。猛暑と雷雨の中,9日間にわたるテントでのキャンプ生活を乗り切り,いっそう力強くなったスカウトとスカウター(指導者)がそれぞれに帰還した。「ボーイスカウトは暑い中冷房がなく不便な生活をしますが,多くの忍耐をすることによって,体だけではなく,心も鍛えられたと思います。教会員でない人たちとも生活するため,誘惑もありましたが,神様に従う心が強くなりました。また,9日間のキャンプ生活で,とても不便な生活をしたので,家に帰って来て,きれいなトイレを使い,おいしい食事を食べたときに『幸せだな~』と思いました。ぼくはこれが当たり前ではないということを感じることができました。」(藤沢ステーク大和ワード執事定員会会長 赤塚佑人 兄弟)

信仰奨励エリアにて教会広報部は,天台宗(比叡山)など20の宗教宗派の方々と一緒に展示ブースを出展した。500人以上の来訪者が説明役の宣教師の証あかしを聞き,「読んでみたいですか?」の問いかけに自ら手を挙げた希望者へ渡されたモルモン書も530冊を超えた。当初,前回より100冊多い400冊を準備したものの,4日目で全部出てしまい,急遽,配送センターから取り寄せなければならなかった。LDSスカウト連絡会事務局の服部行彦兄弟はこう話す。「証をし,お祈りを教え,自分でお祈りをささげてくれたスカウトだけにモルモン書を渡すことで何とか資材不足を乗り切ろうとしました。しかし,『お祈りをしてくれる人はいますか?』との宣教師の呼びかけにはいつも2,3人の手が挙がります。初めて声を出してお祈りをしてくれるスカウト,その機会を逃してほんとうに残念そうにしているスカウト,別の日にもう一度戻って来て,モルモン書をもらっていいですかと手を出してくれる純粋なスカウトの姿に,若きジョセフの姿を見,あのアイリング管長の預言が確実に進行している様子を感じました。」日本福岡伝道部のガスタフソン会長と6人の専任宣教師たちが会場を訪れ,教会のブースを訪れたスカウトたちに説明と証をした。この6人は,アメリカにおける最高位のイーグル章を持つスカウトで,周囲の尊敬と関心を集めていた。

スカウトの誓いの1つに「神と国とに誠を尽くし,おきてを守ります」とあるように,スカウトには明確な信条を持つことが勧められる。「8月4日の安息日,各教宗派の皆さんは,それぞれの礼拝行事や集いを,すべてのスカウトを招いて行いました。朝から雨になって,8:30からの集会もどうなることだろうかと思って見ていますと,最初は50人くらいのスカウトたちが輪になり,やがて青柳長老を取り囲んで証を聞くスカウトでいっぱいになりました。その数は250人を超えています。マイクの準備が間に合わず,素の声だけで証をされている青柳長老の声に立ち止まるスカウトの様子は,御み 霊たまの力に吸いせられるかのようでした。」(服部兄弟)

 その日,アリーナでの宗派を超えた信仰奨励の集会の後,信仰奨励エリアに場所を移しての聖餐会には,ぜひ参加したいというカトリックからのガール・スカウトの皆さんなども加えて総勢91人の兄弟姉妹が集まった。末日聖徒としては55人程度と申請しておいた中央の2連テントもぎっしり埋まり,立って参加された指導者の方もあった。

 次回の世界ジャンボリーは2 年後,2015年7月28 日~ 8 月8 日,今回の倍の3 万人を161か国から集め,今年と同じ会場にて開催される予定である。◆