リアホナ2012年3月号  福祉のABC 18

福祉のABC 18

(教会福祉部)

物質的・霊的な福祉についての3つのR

わたしたちの物質的な生活を考えるとき,資源は限られているのに必要と欲求は限りなくあると多くの人は言うでしょう。人口増加にあって,世界も同じような状態です。しかしわたしたちは「地は満ちており,十分にあり余っているからである」と教えられてきました(教義と聖約104:17)。十分にあり余るために地の賢い管理人であることはわたしたちの責任です。過去10年にわたり,3つのR,つまり,減らす(Reduce),再使用する(Reuse),リサイクルする(Recycle),について何度も聞いてきました。これらの簡潔な言葉は,わたしたちが生活を見直すときに助けとなります。

物質的なR

減らす―これは生活の多くの面に当てはまります。簡易な包装の食品を買うことによってごみを減らすことができます。冬はもっと着込み,夏は薄着にし,また部屋にだれもいないときには照明,エアコン,ストーブを消すことによって,電気とガスの使用を減らすことができます。買い物,銀行,郵便局,その他の雑用に行く回数を制限することによって,燃料の使用を減らすことができます。買い物に行くとき,エコバッグか買い物かごを持って行くことによって,持ち帰る袋の数を減らすことができます。

再使用する―1度使った多くのものは,別の目的で再度使うことができます。レジ袋はごみ袋として使えます。生ごみは庭やプランターの肥料として使うことができます。上の子が使った服は下の子に渡すか作り直すことができます。下の子がいなければ,少し想像力を働かせて,古着の布を家事の道具やちょっとしたプレゼントに変えることもできます。

リサイクルする―新聞紙,アルミニウム缶,スチール缶,食品トレー,牛乳パック,ペットボトル,段ボールなどを,店や学校,その他の集積所などに持って行ってリサイクルすることはより一般的になってきました。リサイクルのもう一つの方法は,もう使わないものを売る,または寄付することです。飽きてしまった家具,家電,服,その他の家財道具があるかもしれませんが,それをちょうど欲しいと思っている人もいるのです。

霊的なR

わたしたちがよく聞き,そして取り組むべき霊的な福利についての3つのRは,覚える(Remember),悔い改める(Repent),受ける(Receive)です。

覚える―「覚える」という言葉は,聖典の中で300回以上使われています。ニーファイは兄たちに「神の戒めを守ることを覚えるように」勧めました(1ニーファイ15:25)。ヒラマンは息子たちをニーファイ,リーハイと名付け,先祖がしたことやほかの多くを思い起こさせるようにしました(ヒラマン5:5−12参照)。モロナイはわたしたちに多くの事柄を覚えておくように言いました(モロナイ10章参照)。今日,わたしたちは聖餐を取る度に救い主を覚えることを聖約します。確かに,覚えるということはわたしたちの永遠の救いに必要不可欠です。

悔い改める―悔い改めるという言葉はよく人を震え上がらせます。すべての人は罪を犯し,悔い改めがなければ救いを得られないからです。しかし,わたしたちは悔い改めについて正しく理解するように努めるべきです。『聖書辞典』(Bible Dictionary)によると,悔い改めるとは「神と自分自身また生活全般に対して新たな見方をすること。……それは心と思いを神に向けることであり,生まれながらに罪を犯す性質のあるわたしたちが罪を捨てることです。」また,D・トッド・クリストファーソン長老はこう述べました。「悔い改めを通してのみイエス・キリストの贖いの犠牲と救いにあずかることができます。悔い改めは神の賜物であり,ほほえみをもって話すべき事柄なのです。」(「悔い改めという神の賜物」『リアホナ』2011年11月号,38)

受ける―天の御父は,みもとに帰る方法を備えずにわたしたちを天の家から送り出されたのではありません。第一に,わたしたちは肉体を受けました。善と悪を選ぶ力である選択の自由も受けています。神と聖約を交わす意志をもってバプテスマと聖霊の賜物を受けます。この聖約を新たにし,より欠かさずイエスを覚えるために, 毎週日曜日に聖餐を受けます。ふさわしい男性は後に神権を受けます。教会員と,また教会員でない人々も,神権を通して祝福を受けます。受けるべきときに,わたしたちは神殿の儀式を受けます。

わたしたちは祝福されて美しい世界に住んでいます。成長し,改善する機会があります。天の家に帰る旅路において,物質的・霊的な福利についてのRを実践することはその助けとなるでしょう。◆