リアホナ2011年1月号 News Box デビッド・F・エバンズ長老を迎え,特別集会を開催

News Box デビッド・F・エバンズ長老を迎え,特別集会を開催

──前アジア北地域会長会会長,日本の聖徒と再会,伝道に赴くよう若人を励ます

去る11月21日,七十人第一定員会のデビッド・F・エバンズ長老を迎えての特別ファイヤサイドが,東京・吉祥寺の武蔵野ステークセンターにて行われた。この集会には,アジア北地域会長会のゲーリー・E・スティーブンソン会長ご夫妻,同第一顧問の崔崙煥会長ご夫妻,地域七十人の楠目 克美 長老,大石知香男長老も列席,大石長老の司会で開会された。

最初にエバンズ姉妹が壇上に立ち,3人の孫の伝道準備について語った。「わたしは,まだ孫が伝道に出るほどの歳ではありませんが,今から準備する必要があると感じています。子供のすべての家族がソルトレークにいるわけではないのですが,孫たちを集めた合同の家庭の夕べを日曜日の晩に行うことがあります。そのとき,孫たちに伝道の準備として,握手の方法を教えるのです。握手をするときには,手を握り,相手の目を見るのですよ,とか。ほかには,しわにならないスーツのかけ方や靴の磨き方なども教えます。そして,モルモン書については特によく教えます。この本がただの歴史書ではなく,家族としてするべきことが書いてあることを理解してほしいのです。わたしたちが現代でも経験するであろう同じ問題がそこにあるので,モルモン書から学ぶことが大切なのです。……今,子育てしている,特に10代の青少年のご両親の皆さんは,子供が聞いていないとしても,教え続けてください。彼らは聞いていますから。」そして,「わたしが救い主に,救いの計画について感謝していることを子供たちに伝えたいのです」と結んだ。

エバンズ長老の話は,日本での初めての伝道の経験から始まった。当時はベトナム戦争のため,伝道に出ることが非常に難しい時期だったが,エバンズ長老は限られた枠の中から伝道に出るようにとビショップに勧められる。日本に召されたとき,日本がどこにあるか,どんな食べ物を食べているのかも知らなかったという。不安の中での来日だった。

「記念すべき1970年10月10日,羽田空港に到着したとき,出迎えてくれた伝道部会長はわたしに1冊のモルモン書を手渡し,『エバンズ長老,今日一日の残りの時間で,ぜひこのモルモン書をどなたかに差し上げてください』と言われました。伝道部会長はとても熱心で厳しい方でした。最初は冬の長野に赴任しました。当時はシャワーもお風呂もないアパートでしたから,一日の伝道が終わると,銭湯でのお風呂がとても楽しみになりました。次の任地は,夏の甲府でした。とても暑い夏を経験しました。4か月で先輩同僚になりましたが,何もできませんでした。たまに東京での宣教師大会に集まると,銀座にあった,当時日本で唯一のマクドナルドでハンバーガーを買って,同僚たちと楽しんでいました。

その後のある日,わたしはモロナイ書第10章4節を読みました。『この記録を受けるとき,これが真実かどうかキリストの名によって永遠の父なる神に問うように,あなたがたに勧めたい。……神はこれが真実であることを,聖霊の力によってあなたがたに明らかにしてくださる。』わたしは試しました。毎朝10ページ読みました。人によってはすぐ聖霊に満たされて真実であることが分かるのでしょうが,わたしは違いました。そして,最後の日にこの書物が真実であることを知りました。神様はわたしに最後まで読んでほしかったのだと思います。この日から,わたしはもし主が望むなら,生涯を通して主が望む御み 業わざに身をささげることを日記に記しました。」さらにエバンズ長老は,モンソン大管長の言葉を引用する。「『伝道はすばらしい祝福ですが,伝道は,神権につける義務です。』若い男性の皆さん,若い独身成人の皆さん,伝道に備えてください。聖文を研究すること,証あかしを強めることです。与えられた義務を果たすことは,さらにすばらしい祝福です。もし,何か問題があったとしても,あきらめないでください。自分で判断しないでください。ビショップ,ステーク会長に相談してください。悔い改めて,清い生活をしてください。主は,伝道に出ることを喜んで受け入れてくださいます。経済的に助けが必要な方も,相談してください。そして,プロボの宣教師訓練センター(MTC)で世界中の宣教師と交流し,証を分かち合うことは,証を確認することです。その経験が祝福なのです。

わたしは,皆さんを愛しています。わたしは信仰というよりも,知識として,主が生きておられることを証します。わたしは,主の使いの証人として,イエス・キリストの御名により,これらのことを証します。」会場には,関東地区の450人以上の会員が詰めかけた。若い神権者が伝道を決意し,また熟年層が夫婦で伝道に出ることを考える良い機会となった。◆(レポート:関東地区広報ディレクター 須田昭仁)