アジア北地域会長会
日本の全教会員の皆さんへ
2009年1月1日
「どの書物にも増して最も正確な書物」の発行100周年
回復の初期，福音の基礎が置かれつつあった時代に聖徒たちに与えられた啓示から，わたしたちは多くを学ぶことができます。「心を高めて喜びなさい。……胸躍る大いなる喜びのおとずれを告げ知らせ〔なさい〕……わたしの僕ジョセフ・スミス・ジュニアに明らかにされてきたことを告げなければならない」（教義と聖約31：3－4）。主の勧告は，今日のわたしたち一人一人にもそのまま当てはまります。
「回復のメッセージ」は「〔主〕の僕ジョセフ・スミス・ジュニアに明らかにされてきたこと」の中に盛り込まれています。
このことに関して，目で見て，手で触れることのできる証拠が『モルモン書──イエス・キリストについてのもう一つの証』という形で与えられています。主はさらに「わたしの言葉を告げようとしないで，まずわたしの言葉を得るように努めなさい」とお命じになりました（教義と聖約11：21）。もしわたしたちがそれに従うなら，御霊によって力が授けられると約束されています。この「言葉」の多くは，モルモン書に記されている神の御言葉を通して得ることができます。
教会と十二使徒定員会が組織されたばかりの初期の時代，十二使徒たちは時間的にも距離的にも離れ離れになることが多くありました。世界中で伝道の責任を果たすように召されていたからです。十二使徒たちが再びともに集ったときには，きっと非常に大きな喜びが心に満ちあふれたことでしょう。このような機会に預言者ジョセフ・スミスから教えを受けることは，実に重要なことでした。
1841年12月，長年離れ離れになっていた十二使徒たちがノーブーに戻り，再びともに集いました。この集会の一部を記録したものが，モルモン書の序文に載っています。
「わたしは兄弟たちに言った。『モルモン書』はこの世で最も正確な書物であり，わたしたちの宗教のかなめ石である。そして，人はその教えを守ることにより，ほかのどの書物にも増して神に近づくことができる。」（History of the Church，第4巻，461）預言者は，この重要な機会を使い，十二使徒たちに向かってモルモン書についての自分の証を述べたのです。
1830年，ニューヨーク州パルマイラで5,000部のモルモン書が印刷されたとき，この書物が将来どのような偉大な結果をもたらすかを理解していた人はほとんどいませんでした。その時以来，1億3,500万冊以上のモルモン書が107か国語で発行されてきました。今日，教会の99パーセントの人々が母国語でモルモン書を読むことができます。
日本では，2009年の今年，モルモン書発行100周年を祝います。ヒーバー・Ｊ・グラント，アルマ・O・テイラー，ルイス・A・ケルチ，ホレス・S・エンサインをはじめとする初期の宣教師たちが，8年の歳月をかけて研究し，計画し，翻訳し，多大な努力を傾けたおかげで，1909年，最初の日本語版モルモン書が発行されました。これは大いに喜び，祝うべきことでした。その際，赤いモロッコ皮製の謹呈用特注版が作られ，天皇皇后両陛下，皇太子殿下と皇太子妃殿下のほか，当時の政府要人に寄贈されました。
2009年を通して，皆さんとともにこの100周年を祝えることを楽しみにしています。この1年間，リアホナや教会のウェブサイトldschurch.jp の特集記事や，各地での記念行事など，様々な企画が催されるでしょう。それらの詳細については，リアホナや神権指導者を通して情報が与えられます。
現在，モルモン書，教義と聖約，高価な真珠を合わせた最新の「小型版」合本を発行しようとしています。この新しい「合本」は，日々持ち運び，研究するうえでさらに便利になるでしょう。セミナリーやインスティテュートの生徒たちも，この軽く，小さい版を使って聖文を研究することができるようになれば，大きな祝福を受けるでしょう。この合本は2009年春に発行される予定です。
何よりも重要なことですが，今年，皆さんがモルモン書から与えられる祝福を完全に理解するために，個人として，家族として，よく思い量り祈るようお勧めします。これらの祝福は，個人や家族としてモルモン書を研究したり，モルモン書を使って人々に伝道したりすることを通してもたらされるでしょう。
ゴードン・Ｂ・ヒンクレー大管長は次のように宣言しました。「わたしは皆さんにお約束します。今までに何度モルモン書を読んだことがあったとしても，祈りの気持ちでモルモン書を読むならば，皆さんの心に……主の御霊が注がれるでしょう。主の戒めに従順に歩むという決意が強められ，生ける神の御子が実に生きておられるという強い証が与えられるでしょう。」（“The Power of the Book of Mormon”，Ensign， 1988年6月号，6）
主は皆さんを愛しておられます。そして，わたしたちも
皆さんを愛しています。
アジア北地域会長会