リアホナ2009年8月号 失業を乗り切る 主に頼る機会

失業を乗り切る 主に頼る機会

将来への備え

「長らく世界を脅かしてきた経済的な暗雲が,今やわたしたちを覆っています。……企業の人員削減や倒産が続くと,良い働きをしている人でも新しい職場を探す必要に迫られるかもしれません。これは,主に頼り,成長し,強められる機会です。……与えられてきたすべてのものについて,祈りの中で感謝を述べてください。天の御父は皆さんを愛しておられます。御子はこう約束されました。『これらのことはすべて,あなたに経験を与え,あなたの益となるであろう。』(教義と聖約122:7)」1

主への信仰を増し加える

失業期間中は気分が不安定で,一喜一憂するものです。これは珍しいことではありません。しかし,主はあなたに祝福を与えることを望んでおられ,しかもそれがおできになるという信仰があなたにないと,祈り求めている祝福を自ら逃すことになります。

以下の提案に従うなら,イエス・キリストに対する信仰を行動に移すことができるようになるでしょう。

● 什分の一を正直に払う。

● 神権の祝福を求める。

● 家族での断食を計画し,毎日祈る。

● 祝福師の祝福を研究する。

● できるかぎり頻繁に神殿に参入する。

● 召しを果たす。

● 毎日,面接の予定がない日でも,面接を受けるのにふさわしい身支度をする。

仕事を探すための援助を求める

研究調査によると,求職者は新聞やインターネット上の求人広告で職を探すことにほとんどの時間を費やしています。しかし,実際に仕事が見つかるのは,たいていの場合,口コミによる紹介か直接会社と連絡を取った場合なのです。

以下は,援助してくれる人を見つけるための提案です。

● 日ごろから定期的に,職探しの状況について,家族や友人,知人その他の人々に伝えておく。

● 照会先リストを更新し,照会先が自分の状況をよく理解しているかどうか確認する。

● ビショップをはじめ,定員会や扶助協会の指導者,ホームティーチャー,家庭訪問教師,ワードまたはステークの雇用スペシャリストからの助言を求める。

● ビショップに「サービスを受けるためのビショップの承認書」(34180 300)を記入してもらい,最寄りのLDS職業支援センターに問い合わせ,www.ldsjobs.org にアクセスする(訳注:日本語での情報はwww.ldschurch.jp にアクセスし,「お知らせ」「職業支援」の順にクリックする)。

● 適任の人を見つけ,ジョブコーチ(職場に適応するための支援をする人)またはメンター(助言者)になってくれるよう頼む。

● 1日8時間,仕事を探すことに費やし,求職に関連したコンタクトを毎日10件取り,実際に担当者に個人的に会う,つまり面接を,毎日2件受け,日々の求職活動を記録する。

収入の範囲内で生活する

現在自分が何らかのスキルを持っていたとしても,また,以前勤めていた会社から給付金を受け取っていたとしても,すぐには仕事が見つからないことを想定して準備するのが理想です。たいていの場合,仕事が見つかるまでには,予想以上に長い時間がかかるものです。収入を増やし,支出を減らす方法をまず見つけましょう。

以下の提案が役に立つかもしれません。

収入を増やす方法を見つける

● 短期の仕事を探す。

● 失業手当その他の,公的給付金を申請する。

● 自分でできる仕事を始める(例:歌や楽器演奏の教師,庭の手入れなど)。

● 不必要な物を売る。

支出を抑える方法を見つける

● 外出には公共の交通機関を利用し,一度に複数の用事を済ませるよう工夫する。

● 複数の電話回線がある場合,一つを残しそのほかの電話やケーブルテレビなど,なくても困らないものに支払っている公共料金や利用資格を停止する。

● 返済計画の変更案または低金利の返済計画案を債権者から取り寄せる。

● プレゼントは買わずに,手作りの物を贈ったり,自分の時間を使って相手が喜ぶことをしたりする。

● 電気代とガス代を節約する(例えば,季節に応じて室温を何度か高く,あるいは低く設定するなどの工夫をする)。

● 買い物リストを作り,クーポン券を持って買い物に行く。必要な物をすべては買わずに,食糧貯蔵も使う。

● 外食の回数や出来合いの惣菜を買う回数を少なくする。

● 服を繕い,今あるものを活用する。

訓練を受け,技術を習得する

LDS職業支援サービスは就職支援だけでなく,キャリアアップ,あるいは自営業を営むための援助と訓練も提供しています。

各センターには求職に役立つよう,各地元の公的情報のリストを備えています。また,センターが提供するサービスの多くは,ワード,ステークの雇用スペシャリストやwww.ldsjobs.org からも入手できます。

近くの職業支援センターに行って以下のことを行う。

● 履歴書の書き方の指導を受ける。効果が実証されている職探しのテクニックを学び,口コミの求人情報を得る。

● キャリアワークショップまたは自営業ワークショップに参加する。

● 専門職斡旋

プログラムに参加する。

自身の健康と幸福感を維持する

失業期間中は,心身ともに健康であることが不可欠です。伴侶や子供たち,親族と仲良くしてください。健康や家庭内に問題があると,失業期間が長引くだけです。

以下の提案が参考になるでしょう。

● 運動し,十分な休息を取る。

● 食生活に気を配り,適正な体重を維持する。

● 以前勤めていた会社から給付金が支給されている期間中に,病気治療や歯科治療が全部終わるよう計画を立てる。

● 団体保険や地域社会の公共医療サービスが利用できるかどうか調べる。

1.ロバート・D・ヘイルズ「福音に基づく福祉のビジョン:行いで示す信仰」『福祉と自立に関する基本原則』(2009年),1-3。