リアホナ2008年9月号 文豪レフ・トルストイの子孫へ教会が家系図を贈呈

文豪レフ・トルストイの子孫へ教会が家系図を贈呈

── トルストイ生誕180周年に当たり

ロシアの文豪レフ・トルストイの曾孫であり,トルストイ記念館の館長でもあるウラジミール・トルストイ氏が来日し東京大学や上智大学での講演を行った。2008年がレフ・トルストイ生誕180周年,2010年が没後100周年に当たるため,レフ・トルストイの功績を記念する様々な行事が開催されている。去る7月23日に東京の鳩山会館にてトルストイ氏を囲む会が催され,日露文化の理解等を目的として各界から招かれた人々が集った。教会広報部からは,家族歴史部と資材管理部の協力を受け,トルストイ一族の家系図が贈呈された。出席者への感謝のあいさつを行う中,代表して主催者からロマノフ王朝までさかのぼる家系図を受け取ったトルストイ氏は「トルストイ記念館でもちょうど家系図を展示することを計画していました。教会が持っている系図の情報とわたしたちの家族の情報を比べながら探求していきたいと思います。日本へ来て,これほどすばらしいプレゼントを頂けるとは思いませんでした」と会場の出席者に語った。

レフ・トルストイは1892年に,合衆国外務省長官(当時)であったアンドリュー・D・ホワイト博士と会談した際,「アメリカで生まれた宗教」すなわち末日聖徒のことを話題にし,「(末日聖徒が)3,4世代に至るまで変わらずに存在することができたら,前代未聞の強大な勢力となるでしょう」と語ったという。(『不思議な驚くべきわざ』355参照)聖書を愛読していたトルストイの作品の多くは,キリストへの信仰を描き出し,読者に福音のメッセージを感じさせるものである。その時代から1世紀──。贈られた家系図は,レフ・トルストイの言葉のとおり,開拓時代から現代に至るまで末日聖徒の信仰が数世代にわたって変わらず受け継がれてきたことを伝えるものであった。◆