リアホナ2008年1月号 ─豆知識①─ 自立へのヒント

─豆知識①─ 自立へのヒント

2007年12月号のローカル記事「備えはできていますか?」で予告された,賢明な生活のための豆知識を,英語の機関誌『エンサイン』から抜粋して連載します(地域福祉部)

主は預言者を通して,賢明な生活をするように勧告しておられます。賢明な生活とは,つましく暮らし,将来に備えることを意味します。ゴードン・B・ヒンクレー大管長は,かつて大管長会第一顧問だったとき,次のように言いました。「皆さんに,倹約と勤勉の徳を身に付けるようお勧めします。……家族が自立する鍵は,労働と倹約です。」(“‘Thou Shalt Not Covet,’”Ensign,1990年3月号,4)自立できるようになると,試練のときにも賢明な生活を送り,自分の必要を自分で満たす能力が増していきます。以下に,長年にわたって多くの人の役に立ってきたアイデアをまとめました。個人や家族がさらに自立するための参考にしてください。

● 教育を受ける。男性も女性も,教育の機会を求める必要があります。男性は,家族を養うために必要な収入を得られるだけの技術を身に付ける必要があります。教育を受けた女性は,家族に祝福をもたらします。また女性は教育を受けることで,現代の複雑な社会で家庭を築くという難しい課題に取り組む備えができます。

● 1年分の食糧を確保する。まず,長く保存できる基本的な食糧を1年分入手するよう努めてください。それから食糧の種類を増やしていきます。棚などに常温で1年間保存できるいろいろな食品をそろえてください。食糧,水,衣類,救急用品,医薬品を入れた非常持ち出し袋(サバイバルキット)を用意することから始めて,貯蔵ができるようになった会員もいます。

● 水を貯蔵する。水は普段たっぷりと使える場合が多く,水がなければ生きていけないということを忘れがちです。しかし清潔で安全な水の不足は,予期しない自然災害の際にまず直面する危機の一つになることがしばしばです。家庭では,最低でも一人当たり14ガロン(約60リットル)の水を貯蔵するよう勧められています。(『家庭における生産と貯蔵の基本』8参照)

● 家庭菜園の方法を学ぶ。家庭菜園の技術は,年月をかけて着実にマスターするのがいちばんです。狭い庭でも,新鮮な食物をたくさん収穫し,食卓に載せることができます。また食べ物を育てながら,収穫したものの缶詰め,冷凍,乾燥の技術を覚え,適切な保存方法を身に付けることができます。こうした技術は難しくはありませんが,熟練するには経験が必要です。

● 救急箱を用意する。包帯,化膿止め軟膏,アルコールといった緊急用品,胃薬,下痢止め,解熱剤などのおもな医薬品,また三角巾,針と糸,そのほかの基本的なものを入れておきます。必要な救急品を分かりやすく載せている冊子やパンフレットを入手するか,薬局で確認してください。

● 借金を返済し,負債のない生活を送る。まず,予算内で生活するための基本を身に付けます。それから資産を賢明に管理してください。毎月幾らか預金をしましょう。クレジットでの買い物は慎重に行ってください。負債が増えるようなら,『お金の話──家庭における財政管理の指針』(33293 300)に載っている原則を用いて重くのしかかる負債を減らし,最終的には完済するようにしてください。

● 裁縫を覚える。時間を取って裁縫の技術を学びましょう。服を作り,繕い,衣装を縫うことができるようになります。また,カーテンやテーブルクロスのような家庭用品も作れます。生活にゆとりがあるときに技術を身に付けておけば,必要に迫られた事態に直面したときに役立つかもしれません。

● 家具の制作や修繕を学ぶ。簡単な家具を作る技術を習得してください。工具や専門知識,技術のある人は,美しく実用的な家具を度々作ることができるでしょう。そうでない人も,古い家具の塗料をはがして塗り直したり,いすを張り替えたり,壊れた家具を修理したりする技術を学ぶことができます。

● 針仕事をする。キルト作りや編み物の技術があれば,必要なときに衣類や寝具を作ることができます。◆