リアホナ2007年3月号地域会長会メッセージ

地域会長会メッセージ

自分を忘れて働くことの祝福                                                                               

アジア北地域会長会

今月号の『リアホナ』は,宣教師として奉仕することによりもたらされる祝福について特集しています。表紙には,二人の宣教師の写真に,「主の福音を宣べ伝える──どのように備えたらよいか」という見出しが添えられています。M・ラッセル・バラード長老のインタビュー記事では,伝道に備えるために今青少年に何ができるかについて,ボイド・K・パッカー長老からは,生活の中で御霊を認識する方法について知ることができます。またゴードン・B・ヒンクレー大管長は,宣教師として奉仕することの祝福について語っています。

イギリスへの伝道に出発するとき,ヒンクレー大管長は父親から短い聖句のメモを渡されました。「恐れることはない。ただ信じなさい。」(マルコ5:36)伝道中大きな困難に直面したとき,ヒンクレー長老は父親から短い手紙を受け取りました。その手紙はヒンクレー長老の人生を変えることになります。「愛するゴードンへ,手紙を受け取りました。アドバイスは一つだけ。自分を忘れて働きなさい。」ヒンクレー長老と同僚は,主の次の言葉をその朝に読んだばかりでした。「自分の命を救おうと思う者はそれを失い,わたしのため,また福音のために,自分の命を失う者は,それを救うであろう。」(マルコ8:35)

主と父親の言葉は,若きゴードンの心に深くしみ渡りました。ヒンクレー長老の言葉を借りると,偉大な奇跡が起きたのです。「わたしは寝室に入り,ひざまずいて主に約束しました。わたしは自分を忘れ,自分を捨てて主の業に励むことを聖約したのです。1933年7月のその日は,わたしにとって決意の日となりました。」(「フレンド」2006年6月号)

自分を忘れて主の僕になると決意してから,年若いヒンクレー長老の生活に大きな変化が起きました。ヒンクレー大管長はこう語っています。「世界は一変しました。霧が晴れ,生活に日がさしてきました。新たな関心がわいてきました。この国の美しさと,人々のすばらしさに目が向きました。……わたしの人生で起きた良いことのすべては,あの狭いアパートで決意したことが基になっているのです。」(デビッド・F・エバンズ「あなたの伝道がすべてを変える」『リアホナ』2006年5月号,32)

地域会長会として,わたしたちは両親と若い人々に今月号の『リアホナ』を一緒に読み,その内容について家族で話し合うようお勧めします。多くの両親がヒンクレー大管長の父親と同じように行動できるよう願っています。伝道に出ることの重要性を子供たちに証してください。子供たちが信仰を持ち,信じることができるよう助けてください。世の中には,「自分を忘れて働〔く〕」べき,すばらしい事柄があることを教えてください。また,自分たちも夫婦宣教師として奉仕することを望んでいると伝えてください。息子たちには,彼らが伝道に出ることが自分たちの望みであり,夢であること,そして神と隣人へのこの偉大な奉仕の業に従事するためなら,できることは何でもすると伝えてください。また娘たちには,もし彼女たちがふさわしく,伝道することを望むなら,また,伝道が神殿結婚の妨げにならないのであれば,彼女たちを支えること,また伝道がすばらしい奉仕の機会になることを伝えてください。今月号の『リアホナ』でバラード長老が語ったように,「世界の伝道部の中で,もっと多くの姉妹宣教師を迎えることができて伝道部会長が大喜びしない所は一つも」ありません。

若人の皆さん,宣教師として奉仕することの重要性を理解してください。今日この日を,皆さんが伝道に出ることを決断する「決意の日」としてください。そして伝道以外のことをわきに置き,信仰をもって主の約束を信じてください。若い男性の皆さん,もし皆さんが宣教師として奉仕することについて天の御父に祈るなら,御父は導きをお与えになり,皆さんが宣教師になるべきことを理解できるよう助けてくださいます。若い女性の皆さん,もし皆さんが自分自身をふさわしく保ち,よく祈るなら,皆さんは主の導きを受けて決断することができるでしょう。皆さんが宣教師として奉仕し,その後も忠実であり続けるなら,ヒンクレー大管長やその他の何千という人々と同じように,伝道期間を振り返るときに,「いろいろな意味で,わたしの人生で起きた良いことのすべては,主と主の子供たちに仕え,人生の一部を主の奉仕にささげると決意したことが基になっている」と証することができるでしょう。

すべての若い男性と,伝道に出ることを望むすべての若い成人女性に申し上げます。来て,わたしたちに加わってください。来て,清くなってください。来て,喜んでください。来て,皆さんの人生のこの時期に,主が『最も価値のあること』(教義と聖約15:6)と言われたことを経験してください。来て,これまでで最もすばらしい宣教師の世代に加わってください。

これは主の業です。今は,わたしたち全員がもう少し高く立ち,さらに信仰を持つ時です。わたしたち一人一人が,宣教師として奉仕することで主に仕えることを決意する時です。宣教師として奉仕することは,単なる責任ではなく,大きな祝福であることを皆さんに証します。今日この日が,皆さんの「決意の日」となり,宣教師として奉仕することで,主と主の子供たちに仕えると決断することができますように。◆

デビッド・F・エバンズ             高元龍            山下和彦