リアホナ2007年12月号 備えはできていますか?

備えはできていますか?

事故,病気,失業,そのほかの非常事態など,ほとんどの家族がいつか貯蔵や貯蓄に頼らざるを得なくなる時が来るでしょう。

カンザス州,ウィチタに住むベッキー・E・ラドローは次のように書いています。「竜巻が家の近くを通り,この地域に大きな被害をもたらしたとき,災害が起こるとどのような援助が必要になるかがすぐに分かりました。……主人と救援に駆けつけたとき,人々が真っ先に必要としていたのは,飲料水,コップ,おむつ,〔赤ん坊用の〕粉ミルク,靴,毛布,着替え,……ペット用のキャリーバッグや引き綱,……そして避難場所でした。」1

家庭貯蔵に頼らざるを得なくなるような状況は自然災害のほかにもたくさんあります。失業,病気,一家の稼ぎ手の死などにより収入がなくなることもそうした状況の一つです。

コロラド州デンバーのヤング家は,一家の大黒柱であるジェフが失業し,収入が途絶えてしまいました。

夫が仕事を失ったことについて,妻のジョイはこのように書いています。「ジェフには法学部の学位があったので,決して仕事に困ることはないと思っていました。ところが,それは甘い考えでした。学歴や暮らし向きにかかわらず,収入源を失うということはあるのです。

どのようにこの困難を切り抜けたと思いますか。……結婚以来,わたしたちは不測の事態に備えるという預言者の勧告に従ってきました。麦,米,豆,粉ミルク,小麦粉,砂糖など必要最低限の食糧を貯蔵し,缶詰類は箱単位でたくさん蓄え,冷凍庫は野菜と肉でいっぱいにしてありました。収入が途絶えても引き続き家族を養うことができると分かっていたので安心でした。」2

数多くの末日聖徒が,自らの経験を通して備えのもたらす祝福を知りました。そうした体験談はこの二つだけにとどまりません。ブリガム・ヤング大管長の時代から,預言者は「衣食住を満たすための基礎を固める」3 ようにと助言を与え,励ましてきました。この勧めは今日こんにちも続いており,さらにはっきりと強調されています。これは今も有効な勧めなのです。

賢明な生活

末日聖徒が非常時に備えるうえで役立つ情報源として,http://www.providentliving.org があります。〔訳注──日本語版はhttp://www.ldschurch.jp/Members_Provident Living_template_list.php 〕このサイトには雇用,家庭貯蔵,教育や読み書きの能力,財政管理,社会的および情緒的な安定,肉体的な健康のほか,様々なテーマに関する情報が広

範囲にわたって掲載されています。

備えましょう

貯蔵や貯蓄に頼らなければならないような困難は,いつやって来るか分かりません。しかしわたしたちは,主が「備えていれば恐れることはない」と言われたことを知っています(教義と聖約38:30)。

ゴードン・B・ヒンクレー大管長は2005年10月の総大会で,備えることの必要性について改めてこのように言いました。「主の守りと導きを願い求められるように生活する必要があります。これは優先順位の第1に挙げるべき事柄です。主の戒めを進んで守らずに主の助けを得ることはできません。

……主の光,福音,戒めに従って歩むならば,主はわたしたちを祝福し,見守り,助けてくださるという信仰をわたしは持っています。」4 持てるすべての力を使って「主……に従って歩〔み〕」,備えましょう。■

1.“When Disaster Strikes,”Ensign,1994年8月号,71

2.“Surviving Unemployment,”Ensign,1991年2月号,42

3.Discourses of Brigham Young,ジョン・A・ウイッツォー選(1954年),16

4.「備えていれば恐れることはない」『リアホナ』2005年11月号,62