リアホナ2006年3月号信仰の風景 御霊がささやいてくれた大切な家族の改宗

信仰の風景  御霊がささやいてくれた大切な家族の改宗

今から18年ほど前のある日,ニブリー・能栄姉妹は,東京で教会の大会に出席するために,当時所属していたイングリッシュワードの会員であったギルバート家族の後ろを歩いていた。

「わたしの姉は教会員でしたが,彼女の夫は,まだ教会員ではありませんでした。──そのとき,御霊がわたしの耳にはっきりとこうささやいたのです。『あなたの前を母親に手を引かれて歩いているあの小さな男の子をご覧なさい。あの子は,将来大きくなって,宣教師となって日本に戻って来ます。そうして,あなたの義兄,つまりあなたのお姉さんのご主人を改宗し,彼にバプテスマを施します』──わたしは,御霊のこのすばらしいメッセージが胸を刺すようにあまりに強く貫いたので,びっくりしてしまいました。そして,このすばらしいメッセージをずっと胸に秘め,義兄の改宗を夢に見ていました。」

そのうち,ニブリー家族もギルバート家族もアメリカに移住してしまった。

何年もたって,アメリカ在住のニブリー家へギルバート家から1通の手紙が届く。それは,彼らの二男のブレットが日本に伝道に召されたという知らせだった。「このブレット君こそ御霊がわたしにささやき,将来,わたしの義兄を改宗する宣教師となると約束してくれた人だったのです。この知らせにわたしの胸は高鳴りました。しかもわたしの姉一家が住む地域に召されたのです。わたしは,数年前に御霊がささやいた言葉が実現するようにと神様に祈りました。」

すると姉からすぐに手紙が来た。彼女の所属するワードにブレット・ギルバート長老が赴任したとの知らせだった。「わたしはますます,数年前の御霊のささやきの実現を確信して,ギルバート長老にすぐに手紙を書きました。」その手紙には,ギルバート長老が今,伝道しているワードの加藤姉妹はニブリー姉妹の姉だということ,彼女のご主人はまだ教会員ではないので,ぜひ,福音を伝えてほしいことなどをしたためてあった。

すると程なく姉からの手紙で,彼女のご主人がギルバート長老から福音を学ぶようになったと知らされる。「そして,それこそ間もなく,義兄の加藤兄弟はギルバート長老からバプテスマを受けました。」しかも,バプテスマ会に出席していた彼らの長男は,その場に御霊を感じてすぐにレッスンを受け始め,父親に続いてバプテスマを受けたのである。「わたしは,このすばらしい知らせに大喜びをして,御霊のささやきの真実を確信し証を強めることができました。」

現在,ニブリー姉妹の義兄の加藤兄弟はワードの副監督に召され,長男は長老定員会の会長を務めている。ニブリー家族は今では日本に戻り,姉夫婦の加藤家族と同じワードに集っている。

「数年前には教会員でなかった義兄が司会をする聖餐会で,今では神殿結婚をした彼らの長男が祝福したパンと水を頂けるなんて,ほんとうに夢のようです。それを思うたびに,あのときの御霊のささやきがが再びわたしの耳によみがえってきます。先日は義兄から,神殿推薦状更新の面接を受けました。そのとき,再びあのささやきを思い起こして涙がこぼれそうになりました。

わたしたちが霊の耳を開くとき,御霊はたくさんのことをささやき教えてくださることを証いたします。」◆